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私たちの暮らしに欠かせないデータ通信。そのデータを扱うデータセンターは、24時間365日、止まることなく稼働し続けることが求められる特別な建物です。今回ご紹介するのは、関西電力グループのオプテージが立ち上げた、都市部でのクラウド・インターネットとの優れた接続性を提供する都市型データセンターの構築プロジェクトに、基本計画から一貫して携わってきた技術者の取り組みです。新たなプロジェクトにどう向き合ってきたのか、話を聞きました。

▼オプテージ 曽根崎データセンター について
https://optage.co.jp/business/service/datacenter/location/sonezaki/

画像: オプテージ DC技術部 DC設備チーム 大倉成貴

オプテージ DC技術部 DC設備チーム 大倉成貴

推シゴトファイル〜推しからみえるお仕事の世界〜

関西電力グループが担う業務は実にさまざま。電気に関わるものはもちろん、一見関連性がないように思える意外な分野まで、幅広く手がけています。このシリーズでは、社員が語る、業務やプライベートの"推シゴト"を通じて、多種多様な「お仕事」をご紹介します。

災害に強く止まらない、都市型DCを一からつくり上げる

画像: 災害に強く止まらない、都市型DCを一からつくり上げる

──まずは、大倉さんが現在携わっているお仕事について教えてください。

大倉「入社以来、社内の通信局舎の新築や改修工事に携わってきました。2022年7月からは、オプテージが新たな事業として立ち上げた都市型データセンターの構築プロジェクトに加わり、建築工事の主担当を務めています。建物や付帯設備の品質・コスト・工程について、関係者と調整しながら工事を主導しているのが、今の仕事です」

──具体的には、どのようなプロジェクトなのでしょうか?

大倉「コネクティビティサービスを提供できる都市型データセンターを、新たに構築するプロジェクトです。私たちはビルを1棟借りするテナントの立場から、ビルオーナーや設計会社、施工会社など多くの関係者と調整しながら、基本計画から設計・施工、運用開始まで携わってきました」

画像: オプテージ曽根崎データセンター内サーバルーム(※2026.1開所時点の写真)

オプテージ曽根崎データセンター内サーバルーム(※2026.1開所時点の写真)

──データセンターの建築ならではの工夫や配慮もありそうですね。

大倉「そうですね。データセンターは、災害や停電、設備の故障などが発生した場合でも、サービスを止めないことが求められる施設です。そのため建築面でも、地震や水害、火災などさまざまなリスクを想定し、例えば浸水の影響を受けにくい場所に重要な設備を配置するなど、万が一の事態に備えた建物づくりを行っています」

「まず相手を理解する」異なる立場を繋ぐ仕事術

画像1: 「まず相手を理解する」異なる立場を繋ぐ仕事術

──多くの関係者と関わるなかで、大変だったことはありますか?

大倉「最も苦労したのは、関係者それぞれの立場や優先事項が異なるなかで合意形成を進めることでした。営業はお客さまの要望を、企画は事業性を、運用部門は保守性や運用性を、設計会社や施工会社は施工性や品質を重視するというように、大切にするポイントが違います。最初は、技術的に正しいことを説明すれば理解してもらえると思っていたのですが、それだけでは前に進まない場面が何度もありました」

──同じ内容を伝えても、立場によって受け止め方が変わってしまうんですね。

大倉「そうなんです。だからこそ、自分の考えを伝える前に、まず相手が何を重視しているのか、なぜその考えに至っているのかを理解することを意識するようになりました。そのうえで、技術的な根拠や代替案を示しながら対話を重ねることで、少しずつ信頼関係を築き、課題を前に進められるようになったと感じています」

画像2: 「まず相手を理解する」異なる立場を繋ぐ仕事術

──仕事をするうえで、大切にしていることを教えてください。

大倉「過去の判断に固執せず、状況に応じて最善の選択を考えることです。プロジェクトに唯一の正解はなく、関係者の立場や状況によって最適な答えは変わります。だからこそ、多くの人と議論を重ねながら、その時々で最善の答えをつくり上げていくことに、この仕事の面白さとやりがいを感じています」

──こうした考え方は、もともと大倉さんに備わっていたものなのでしょうか?

大倉「いえ、実はこのプロジェクトを通して身についたものです。プロジェクトでは途中で条件や状況が変わることも多く、一度決めたことや過去にうまくいった方法が、必ずしもその時の最善とは限らないことを何度も経験しました。そこから、一つの答えにこだわらず、その時々の状況を見ながら関係者とより良い方法を考え、まずできることから手を動かしていくようになりましたね」

図面が本物の建物に。4年の苦労が報われた瞬間

画像: 図面が本物の建物に。4年の苦労が報われた瞬間

──約4年にわたるプロジェクトの末、2026年1月にデータセンターの運用がスタートしました。当時は、どんな気持ちでしたか?

大倉「大きな達成感がありました。前例の少ない新規事業だったため、多くのことを一つひとつ整理しながら進める必要がありましたが、基本計画から設計・施工、運用開始まで一貫して携わり、関係者と協力して課題を乗り越えてきたからこそ、図面の中にしか存在しなかったデータセンターが実際に完成し、サービス提供が始まった瞬間は感慨深いものがありました。決して平坦な道のりではなかっただけに、安心した気持ちも大きかったですね」

──このプロジェクトは、社内の表彰でも高く評価されたそうですね。

大倉「はい、ありがたいことに社長賞をいただきました。前年度の取り組みの中から、特に優秀と評価されたプロジェクトに贈られる賞です。営業・企画・運用部門、設計会社や施工会社など多くの方々と連携しながら進めてきたプロジェクトだったので、関わった皆さんの取り組みが評価されたことは、自分にとっても大きな励みになりました」

読書がひらく、好奇心と俯瞰の視点

画像: 読書がひらく、好奇心と俯瞰の視点

──仕事にまっすぐ向き合ってこられた大倉さんですが、プライベートで力を入れていることはありますか?

大倉「読書です。ジャンルを問わず、その時々で興味を持ったことを掘り下げて読むことが多いですね。もともとはビジネス書が中心だったのですが、最近はジャンルを決めず、気になったテーマを追いかけるように読んでいます」

──最近は、どんなテーマに興味を持たれているんですか?

大倉「健康や人体についてです。プロジェクトが忙しかった時期に少し体調を崩したことがきっかけで、健康について考えるようになり、そこから医学や人体そのものへと興味が広がっていきました。

最近では『人体600万年史』という本を読んだのですが、600万年という長い進化の過程で形成されてきた人間の体に対して、現代の生活環境はここ数百年で急激に変化しており、その変化に体が十分に適応できていないことが、さまざまな現代病につながっている、という視点がとても面白いと感じました」

──なるほど、根本から知りたくなるタイプなんですね。その好奇心は、お仕事にもつながっていそうですね。

大倉「そうかもしれません。結果だけでなく『なぜそうなるのか』を知ることを大事にしているのは、読書の影響も大きい気がします。仕事でも、自分の担当外の分野で、他の担当者がどんな理由でその設計にしたのかが気になって、聞きに行くことがあります。単純な好奇心なのですが、色々な視点を知ることで、物事を俯瞰して見られるようになっている気がしています」

画像: 建築に携わった、オプテージ曽根崎データセンター前にて。

建築に携わった、オプテージ曽根崎データセンター前にて。

──最後に、今後の目標を教えてください。

大倉「建築分野の専門性をさらに高めるだけでなく、機械や電気なども含めたデータセンター全体を俯瞰しながら判断できる技術者を目指したいと考えています。また、英語力も強化し、海外のお客さまやベンダーとも円滑にコミュニケーションを取りながら、より幅広い視点でデータセンター構築に貢献できるようになりたいです」

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