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私たちの暮らしに欠かせない電気。その電気を作るために必要な燃料は、海外から船で輸送されています。今回ご紹介するのは、LNG(液化天然ガス)を運ぶ船を安全に入港させるため、準備から関係者との調整に尽力する担当者の取り組みです。日々の業務にかける思いを聞きました。
画像: エネルギー需給本部 燃料部門 燃料需給グループ 松田友佳

エネルギー需給本部 燃料部門 燃料需給グループ 松田友佳

推シゴトファイル〜推しからみえるお仕事の世界〜

関西電力が担う業務は実にさまざま。電気に関わるものはもちろん、一見関連性がないように思える意外な分野まで、幅広く手がけています。このシリーズでは、社員が語る、業務やプライベートの“推シゴト”を通じて、多種多様な「お仕事」をご紹介します。

様々なLNG船を安全に迎え入れる準備を担当

画像1: 様々なLNG船を安全に迎え入れる準備を担当

──まずは、現在携わっているお仕事について教えてください。

松田「火力発電で用いるLNGを海外から受け入れる際の、技術的な確認や関係先との調整を担当しています。LNGを運ぶ船がLNGを受け入れる基地に安全に入港できるよう、あらかじめ技術的な確認を行い、社内外の関係窓口と調整することが主な仕事です。また、LNGの品質測定にも関わっています」

──LNGとは、どんなものなのでしょうか?

松田「天然ガスをマイナス160℃に冷却して容積を600分の1に凝縮したもののことで、『液化天然ガス』とも呼ばれています。他の化石燃料に比べると燃焼時にCO2排出量や窒素酸化物が少なく、比較的クリーンな化石燃料なんです。関西電力は、オーストラリアやインドネシアなど、さまざまな国からLNGを調達し、専用の船を使って大阪・堺と兵庫・姫路の2カ所の基地へ輸送しています」

画像: 株式会社商船三井と共同保有する船「LNG JUROJIN(ジュロウジン)」の模型。船名は、人々に長寿と幸運をもたらす七福神の「寿老人」に由来しており、本船がLNGの安全・安定輸送の役割を担い、当社の電力・ガスの安全・安定供給に末永く貢献してほしいという願いが込められている。

株式会社商船三井と共同保有する船「LNG JUROJIN(ジュロウジン)」の模型。船名は、人々に長寿と幸運をもたらす七福神の「寿老人」に由来しており、本船がLNGの安全・安定輸送の役割を担い、当社の電力・ガスの安全・安定供給に末永く貢献してほしいという願いが込められている。

──1隻の船が基地に入港するまでに、どんな準備をしているのでしょうか?

松田「どの産地から、どんな船が来るかが確定するのが入港の約1ヶ月前。そこから準備が始まります。まずは、船が物理的に港に入れるかどうかです。大きさや喫水(船体の最下部から水面までの垂直距離)といった船のスペックを資料で確認するほか、接岸する時の衝撃がどの程度になるか、船を桟橋に係留する時の安全性は十分かといったことなど、様々な観点からの安全性について、基地や協力会社の方々の協力を得て一つずつ確認していきます。船と基地の情報を把握しながら、当日のオペレーションやスケジュールを調整し、安全に受け入れるための準備を進めていきます。慎重な取扱いが求められるLNGを巨大な船が運んでくるため、安全性の確保が何よりも重要なんです。(LNG船の全長は、あべのハルカスの高さより長いものもあるのだそう!)

LNGの受け入れにあたってもう一つ大切なことは、LNGを正確に計測することです。LNGはメタンやエタンなどの成分が含まれているのですが、産地によって、それら成分の含有割合が異なります。そのため、取引価格に影響するLNGの熱量をどう測定するか、事前にルールをきちんと決めておく必要があり、どの基準に基づくか、どこまで精緻に計測するか、といった詳細な取り扱いについて関係者と事前に認識を共有しておくことは、とても重要なんです」

画像2: 様々なLNG船を安全に迎え入れる準備を担当

──準備に関わる関係先は多いのですか?

松田「社内だけでも燃料部門の他のチーム、同じ本部内の需給部門、堺・姫路両基地と日々連絡を取り合っています。社外では、技術確認の委託会社や桟橋のオペレーション会社、分析の立会検定機関、船の代理店など、1隻の入港に関わる関係先は本当に幅広いんです。基本的には日本語での調整となりますが、海外の取引先に直接連絡が必要な場面では、翻訳アプリなども適宜活用しながら英語でやりとりすることもあります」

丁寧な状況整理となにげない会話がスムーズな連携を生む

画像: 写真手前が松田さん。「LNG JUROJIN」のドライドック(※)入渠時に訪船し、船上で撮影した写真。設備の説明を受けている様子。 (※)ドライドックとは、船舶の修理や検査を行う施設のこと

写真手前が松田さん。「LNG JUROJIN」のドライドック(※)入渠時に訪船し、船上で撮影した写真。設備の説明を受けている様子。
(※)ドライドックとは、船舶の修理や検査を行う施設のこと

──LNGという一つのものを運んでいても、船によって条件が異なるのですね。

松田「はい。関西電力が保有する船のほかに、海外の取引先にて用意していただいた船も入港します。それぞれに大きさや喫水が異なり、船が到着する日の天候や港の潮位も刻々と変化します。長期契約があり何度も入港した実績がある船であれば、関係先とも比較的スムーズに調整を進めることができますが、スポット取引などで入港実績のない船が来ることもあり、その時々の船に合わせた臨機応変な対応が求められます。特に現場でのオペレーションに関して関係先から問い合わせがあった際には、基地の皆さまの専門的な知見をお借りしながら対応する場面も多く、日頃から大変助けていただいています。 どのような場合でも、安全な入港に向け、関係先の皆さまと事前に万全の認識合わせをするよう心がけています」

──事前の認識合わせを万全にするために、工夫していることはありますか?

松田「情報の整理を大切にしています。1隻の入港に関わる関係先は幅広いと申しましたが、1隻の受け入れに関して100通以上のメールをやり取りすることも珍しくありません。そのため、様々な関係先からの問い合わせに正しく速やかに答えられるよう、日々やり取りするメールは取引ごとにフォルダに仕分けしています。これをマイルールとして、大切にしています。」

──1隻の船を受け入れるだけでも、かなり綿密なコミュニケーションを取られるのですね!

松田「そうなんです。月に数十隻の船が動いていることもあり、上司と協力しながら進めています。初めての取引や手順が複雑な場合は、対応すべきことの流れを時系列にまとめ、図にして関係先へ事前に共有することもあります。最初に視認性の高い資料を共有することで、お互いに後工程までイメージしやすくなり、同じ認識をもって進めていくことができていると感じています」

画像: 丁寧な状況整理となにげない会話がスムーズな連携を生む

──社内外の方との関係性を深めるために、ほかにも心がけていることがあれば教えてください。

松田「かしこまった雰囲気になりすぎないよう、会話のなかで雑談なども織り交ぜるように心がけています。趣味の話で盛り上がることもありますね。また、協力会社の方とお話しする際は、『あの荷役(積下ろし) の日は雨で大変でしたね、ありがとうございました』など、日頃の感謝の気持ちもちゃんと伝えるように意識しています。何気ない会話の積み重ねが、いざという時のスムーズな意思疎通にも繋がっているように思います」

──関係者とのコミュニケーションにおいては、緊張感をやわらげるのも大切なのですね。細部にまで気を配っていることが伝わります。

松田「関係者の皆さんは、それぞれ異なる役割や立場で動くことが求められますが、全員が同じ目的意識を持って、安全な入出港が実現することを目指しています。無事に荷役が完了し、船が基地を出港したという連絡をもらった時のホッとする瞬間は格別です!」

ゴルフの奥深さに熱中!パッションフルーツの栽培にも挑戦

画像1: ゴルフの奥深さに熱中!パッションフルーツの栽培にも挑戦

──松田さんは、ゴルフがお好きだそうですね。

松田「はい。実は学生のころから『社会人といえばゴルフ』というイメージがあり、関西電力に入社した年から始めました。入社当初に配属となった舞鶴の発電所では周囲にゴルフ経験者の方が多く、練習場所が近くにあったこともあり、どんどんのめりこんでいきましたね」

画像: 家族とゴルフコースを巡ったときの一枚。ちょうど紅葉が見頃を迎えており、四季折々の景色を楽しめるのもゴルフの魅力です。

家族とゴルフコースを巡ったときの一枚。ちょうど紅葉が見頃を迎えており、四季折々の景色を楽しめるのもゴルフの魅力です。

──ゴルフの魅力はどんなところですか?

松田「一つ改善すると一気に上達を実感することがあって、その感覚を味わうのが楽しいです。しっかりボールを見ながら振る、力を抜くといった基本的なことから細かな要素を積み重ねていくと、クリーンに思った通りの飛距離で打てるんです。力みすぎて地面をたたいてしまうこともありますが(笑)。この『力を抜く』感覚、実は仕事にも通じるんです。例えば社外の方へプレゼンテーションする際などは、気負い過ぎず自然体で臨む方がうまくいくように感じていたりします」

画像2: ゴルフの奥深さに熱中!パッションフルーツの栽培にも挑戦

──奥が深そうですね。今も休日はゴルフを楽しんでいらっしゃるのですか?

松田「会社の仲間や学生時代の友人、時には家族と一緒に月に1、2回はコースを回っています。人脈づくりができたり、普段のコミュニケーションの話題にもなったりと、ゴルフの経験は仕事にも大いに役立っています」

──ゴルフ以外にも、プライベートで楽しみなことはありますか?

松田「パッションフルーツです!一度お取り寄せして食べたものがとても美味しくて、実家で母と一緒に種から育て始め、後に苗も購入しました。花が一日しか咲かないのですが、タイミングが合えば実家に帰って受粉を手伝っています。今年もおいしいパッションフルーツを食べられるのがとても楽しみです。」

安全・確実な荷役を支えLNGの安定供給に貢献したい

画像: 安全・確実な荷役を支えLNGの安定供給に貢献したい

──最後に、現在のお仕事に対する意気込みや今後の目標を教えてください!

松田「子どもの頃から港を行きかう船に憧れがあり、入社当初からいずれは燃料部門で働きたいと思っていました。LNGは関西電力の発電電力量の約3割を支える重要な燃料で、絶対に絶やしてはいけないもの。プレッシャーもありますが、日々やりがいを感じています。

船のこと、港湾のこと、LNGの取引に関することなど、今の立場でしか得られないことを、全力で吸収しながら、引き続き、安全・確実に荷役を完了できるよう尽力していきたいと思います。」

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