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大人になると、きれいさっぱり解決できる悩みってほとんどない。だからこそ、納得できる「落としどころ」を見つけるのが、わたしたちらしい悩みとの向き合い方。人生経験豊富な先輩世代と同じ悩みを持つ同世代、2人のアドバイザーから、同じお悩みにちょうどいい落としどころを提案してもらいます。

[お悩み] 気が合わない人ともうまくやれる大人になるには?

たまに女子会をやるグループの中に苦手な子がいます。その子はもともと私の親友の友達で、一緒に飲みに行くようになったのですが、会うといつも自慢話ばかり。しかもやや話を盛っているようで、しらけた気持ちになります。親友の友達なのであまり邪険な扱いもできないですが、どうしても顔に出てしまいます。苦手な人にもいちいちイライラせずに心穏やかに過ごすにはどうしたらいいでしょうか?
(28歳・会社員)

画像1: 人生の先輩、東村アキコ氏に相談!気が合わない関係の落としどころ|オトシゴロなオトシドコロ

[答え] 苦手な人は”やり過ごす”のがベスト。具体的戦術を立てて臨んで!

画像: [答え] 苦手な人は”やり過ごす”のがベスト。具体的戦術を立てて臨んで!

−東村さんご自身も、こういった経験はありますか?

私ももちろんありますし、みんな経験あるんじゃないかな。私の経験だと、女性同士でも「この子好きだな」「仲良くしたいな」と思うような魅力的な子には、こういうちょっと面倒な子が1人くっついてることが多いです(笑)。親友の子は、そういう面倒な子も寛大に受け入れる懐の深さがあり、やさしいのだと思いますが、こちらとしては、今日は親友とたくさんおしゃべりしたかったのに、この人呼んじゃったんだ……とがっかりしちゃいますよね。
正直、この人がいると女子会に大事な「グルーヴ」が生まれないんだよな……みたいな(笑)。女子会での会話って「グルーヴ感」が大事でしょ。とはいえ、人生はこういうことの連続なんです。仕事相手でもママ友でも、苦手な人とか合わない人はどこにでもいる。いい訓練になると思って、うまくやり過ごす術を身につけましょう!

−やり過ごすといっても、具体的にはどうすればいいんでしょうか!?

まずは、お店での席の配置から考えるべき。これはもう戦と同じなんでね、戦国武将になったつもりで戦略を立ててください(笑)。絶対に苦手な子の隣や向かいには座らない。目線が交わりにくい位置取りをしましょう。もしタイミングが悪く近い席になったとしても「トイレに行きたいから通路側に移動していいかな」とか「そっち日が当たるから席替わろうか」とか、自然に苦手な子から離れるためのスキルは身につけておいて! 
その上で、彼女がいつもの自慢話を始めたら、サラダを取り分けたり、空いたお皿を片付けたり、「電話かかってきちゃった」などと忙しいフリをして、聞き流す。話をきちんと聞くとイライラしてしまうと思うので、表向きは感じよく見せておいて、精神的には無視するんです。それでいいと思います。

−なるほど! 具体的でわかりやすいです。でも、極論かもしれませんが「そんなに嫌ならこの女子会に行かなければいいのでは?」とつい思ってしまうのですが……。

確かにそれも正しい答えなんですけど、実際はそこまで割り切れなかったりしませんか!? 親友とは仲良くしたいわけですしね。この場合、一番まずいのが、親友に「私、いつも来るあの子が苦手なんだよね」と言ってしまうことで、これは禁じ手です。これを言ったら「器が小さい」と思われるかも。親友は何か理由があって仲良くしているんだろうし、嫌な空気になるだけで、問題の解決にはならない。だからやっぱりやり過ごすんです。

−万が一、こういう苦手な人から直接誘われちゃったらどうすれば?

「今近くにいるんだけど、お茶しない?」などと連絡が来たら「マジで!そんな近くにいるんだ!すごいすごい!!」とか、意味わかんない返信をして煙に巻く(笑)。イエスともノーとも言わず、バタバタしていることが伝わったり、この人ちょっと噛み合わなくて天然だな〜と思わせるんです。連絡をもらって見ないのも、既読スルーするのも悪いから、意味不明だけど感じのいい返事をする。これは反感を買いにくいです。こうやって、自分に都合のいいようにキャラ設定できると楽だと思います。

東村アキコさんのオトシドコロは?

画像: 東村アキコさんのオトシドコロは?
画像2: 人生の先輩、東村アキコ氏に相談!気が合わない関係の落としどころ|オトシゴロなオトシドコロ

東村アキコ(ひがしむら あきこ)

1975年、宮崎県生まれ。漫画家。2007~2011年連載の『ママはテンパリスト』(集英社)でブレイクし、『海月姫(くらげひめ)』(講談社)で2010年度講談社漫画賞少女部門受賞。『主に泣いてます』『メロポンだし!』(ともに講談社)、『かくかくしかじか』(集英社)など人気作多数。『東京タラレバ娘』(講談社)、『美食探偵 明智五郎』(集英社)はドラマ化もされて話題に。日韓同時連載されていた『私のことを憶えていますか』は韓国でのドラマ化が決定。

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