今回は、そんな三方五湖を堪能できる「CO2排出量ゼロ」の遊覧船をはじめとして、三方五湖を持続可能な幸せ空間として活用するべく開設された施設「美浜町レイクセンター」に伺いました。
※この記事は、美浜町レイクセンターから提供を受けて制作しています。
福井県の新名所 美浜町レイクセンターとは
美浜町レイクセンターは三方五湖エリアの新しい観光拠点として、三方五湖の一つ久々子湖(くぐしこ)の湖畔に2023年4月12日にオープンした施設です。
電池推進遊覧船、小型電池推進船(SSEC)といった先進技術を活用した船で湖上を満喫できるほか、電動アシスト付きのレンタサイクルで湖岸沿いの道からも景色を楽しむことが出来ます。また、ホットドッグが人気のカフェは観光やサイクリングの休憩スポットとしても利用されています。
「人」と「生物」が共生する場所に。美浜町レイクセンターに込められた想い
そんな美浜町レイクセンターがどのようにして誕生したのか、センター長の熊谷洋祐さんにお伺いしました。
「7年前までこの土地にあった遊覧船観光を復活させたい、それも国内に既にあるような遊覧船ではなく、“日本初の再生可能エネルギーで動く遊覧船”が走ることで、エネルギーの町である美浜町を発信していきたいという思いから、美浜町レイクセンターや電池推進船事業はスタートしています。」(熊谷さん)
原子力発電所があり、エネルギーの町として知られる美浜町。美浜発電所について詳しくは以下の記事も併せてご覧ください。
https://media.kepco.co.jp/project/17593300
美浜町レイクセンターは、【先人から譲り受けた三方五湖の文化・歴史・自然環境をしっかり踏まえた上で、三方五湖を「人」と「生物」とが共生する持続可能な幸せ空間として活用していきます。】というビジョンを掲げています。
「ラムサール条約湿地や日本農業遺産に認定されている自然豊かな三方五湖は、私たち地域住民の宝です。三方五湖を活用した“幸せな空間”を創造することで、三方五湖も住民たちもキラキラと輝く持続可能な社会へと繋がっていきます。三方五湖の湖畔と湖面の両方で、過ごしていて良いと感じる“人”と“生物”とが共生する、誰にとっても何にとっても心地良い幸せな時間を作り上げたいと考えています。」(熊谷さん)
CO2ゼロ!三方五湖の絶景を堪能する「電池推進遊覧船」
美浜町レイクセンターの目玉といえば、やはり日本初となる再生可能エネルギーを活用した「電池推進遊覧船」です。
再生可能エネルギーのみで動く、電池推進遊覧船って?
電池推進遊覧船は、美浜町と東京海洋大学とが共同研究を行い開発した、再生可能エネルギーを動力とする遊覧船です。
ガソリンや軽油などの化石燃料を一切使わず、施設に設置された太陽光パネルから蓄電された電気を使用して進みます。音も静か、揺れも少なくリラックスして乗船できる遊覧船で、将来はGPSによる自動運航も見据えて設計されています。
静粛性が高く、湖を運航する様子が湖面を泳ぐ水鳥を想像させることから、船名に三方五湖に生息する鳥の名前を採用。三方五湖の自然にちなんだ名前がつけられています。
ボディカラー白&青の1号船「COOT(クート)」。
三方五湖に秋から冬に渡ってくる水鳥 オオバン(大鷭)の英語名「ブラッククート」から名付けられました。全長18m・幅3.8m・全高2.2m、席数は29席あります。
ボディカラー白&赤の2号船「GREBE(グリーブ)」。
三方五湖に秋から冬に渡ってくる水鳥 カイツブリ(鳰)の英語名「リトルグリーブ」から名付けられました。全長18m・幅3.8m・全高2.5m、席数は31席あります。
色だけでなくデザインも異なる2つの電池推進遊覧船。どちらに乗れるかはランダムなので、乗船時までのお楽しみです。
エコな取り組みを応援する、関西電力の「再エネECOプラン」
美浜町レイクセンターは、施設の太陽光発電だけで足りない電力は関西電力の「再エネECOプラン」を利用しています。再エネECOプランを利用することで、実質的に100%再生可能エネルギーでの運用がされています。
「再エネECOプラン」とは
再エネECOプランは、再生可能エネルギー由来の非化石証書※1が持つ、CO2排出量ゼロの付加価値(環境価値)※2を活用した電気料金メニュー(特約)です。お客さまにお届けする電気に、再生可能エネルギー由来の非化石証書が持つ環境価値を付加することにより、お客さまのCO2排出量の削減に寄与します。
※1再生可能エネルギー由来の非化石証書とは、非化石価値取引市場で調達するFIT非化石証書や非FIT非化石証書(再エネ指定)などの再エネ電源由来の環境価値を持つ証書をいい、お客さまへお送りする電気に付加して提供することで、実質再エネとしてCO2排出量の削減が認められているものです
※2「地球温暖化対策の推進に関する法律」(温対法)の「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」において、お客さまはCO2排出係数をゼロとしてCO2排出量(調整後)を算定いただくことが可能です
詳しくは関西電力のWEBサイトをご覧ください。
https://sol.kepco.jp/ecoplan/
https://kepco.jp/ryokin/menu/ecoplan/
「WITH YOU」編集部が体験!三方五湖クルーズ
ここからは、実際に「WITH YOU」編集部が電池推進遊覧船に乗ってた様子をレポートします!
まずは、美浜町レイクセンター内にあるチケットカウンターで希望乗船時刻の乗船券を購入。(美浜町レイクセンター公式WEBサイトから事前予約も可能ですが、乗船券は当日チケットカウンターでの購入となります)
乗船時刻の15分前に乗船案内のアナウンスが入り、船着場へ。その日の予約状況や気象条件等によって「クート」と「グリーブ」のどちらの遊覧船に乗船できるかはお楽しみとなります!
今回は、2023年10月に新しく加わったばかりの赤い遊覧船「グリーブ」に乗船しました。
乗船すると、地元出身ガイドがお出迎え。仕組みやモーター音など電池推進遊覧船の特徴のお話があり、安心して乗船することができます。
それでは、いざ出航!船着場のスタッフの方々が手を振ってお見送りしてくれます。一気にワクワク感が高まります!
コースは、美浜町レイクセンターのある久々子湖を出発し、浦見川を通って水月湖の中心でぐるっと周り、レイクセンターへと戻ります。
キャプテンがその日の気象状況や水位などをチェックしながら運航しており、安全な船旅が楽しめます。
道中では、たくさんの水鳥を目にします。三方五湖には、シベリアから越冬している約1万羽の水鳥が訪れるそう。カルガモ、マガモ、電池推進遊覧船の名前の由来となっているオオバン(クート)やカイツブリ(グリーブ)などを見ることができます。
乗車の際に渡された「三方五湖の野鳥たち」のシートを見ながら鳥たちを観察。なかなか見ることのできないレア度の高い野鳥と出会えるとラッキーです!
なかでも見どころは浦見川。江戸時代に岩山を地元の人たちが手彫りで作った全長324m・高さ41mの岩壁のスレスレを走ります!
浦見川の中はまるでジャングル!迫力満点です。
船内では終始、ガイドが見どころや地元だからこそ知っている地域の歴史、目の前に広がる景色のリアルタイムな情報を楽しくお話ししてくれます。
ガイドの案内によって、この日は浦見川でレア度の高い野鳥“渓流の宝石”と呼ばれるカワセミを目にしました。すぐに飛んでいってしまったので撮影することはできませんでしたが、今回の旅の素敵な思い出に!遊覧船に乗船する度に違った風景や野鳥を楽しめるのも魅力です。
レア度★★★の「カワセミ」に出会えて幸せな気持ちになりました!
第一発見者のキャプテンに感謝です!
浦見川を抜けて、広大な水月湖へ。湖面のリフレクションがとても美しい景色の中、船は進んでいきます。
電池推進遊覧船は、音が無く静かで、揺れも無し。船内は、夏は涼しく冬は温かで快適なクルージングの旅を楽しむことができます。また、船外も静かで電池推進遊覧船が走っていても野鳥も共存できるサステナブルな造りとなっています。
乗船の記念に船の御朱印「御船印」の販売も行っています。乗船した方は御船印を1枚500円で購入可能です。全国から御船印目的に来られる方も多いとのこと。
電池推進遊覧船については、動画でもご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=NOdq6E3Vhe0
電池推進遊覧船
運航時刻|第1便 9:30〜10:20、第2便10:45〜11:35、第3便13:00〜13:50、第4便 14:15〜15:05、第5便15:30〜16:20 ※乗船時刻の15分前までに受付へ到着が必要です ※出航時刻の5分前に乗船の受付が終了します
料金|大人(中学生以上)1,980円、小人(小学生)990円、未就学児無料
定員|クート 29名、グリーブ31名
※詳細やご予約は美浜町レイクセンター公式WEBサイトをご覧ください
https://mihama-lakecenter.com/home/
電動キックボードやカフェも!美浜町レイクセンターを楽しみ尽くそう
電池推進遊覧船以外にも、美浜町レイクセンター内にはアクティビティや独自のサービスが盛りだくさんです!
自然の空気を全身で感じる「電動キックボード」
美浜町レイクセンターが新たなモビリティを活用した三方五湖の楽しみ方の一つとして検討中の「電動キックボード」。電池推進遊覧船と同じく、電動キックボードの電池も太陽光発電を活用して充電しています。
速度は10km・20km・30kmに設定することが可能です。湖畔から三方五湖の雄大な景色や自然の空気を全身で感じられるところが魅力です。
電動キックボードは、残念ながら2023年12月末で一度体験期間が終了。現在は、2024年以降の実現に向けて期間限定でお試し体験が開催されていたり、おすすめコースを作成したりとプロジェクトが進行中です!
詳しくは美浜町レイクセンターのWEBサイトをぜひチェックしてみてください。
疲れたら地元の食材でほっと一息「カフェ」
美浜町レイクセンター内にはオリジナルのカフェもあり、カフェカウンターにてドリンクやホットドッグなどの軽食を注文することができます。
ホットドッグは計4種類。フライドポテトなどのサイドメニューやドリンク、ソフトクリームなどメニューも豊富です。
オススメの「鹿フランクドッグ(1,000円)」を注文しました。美浜町新庄産の鹿フランクフルトを使用。しっかりとした歯応えと弾力があり、とてもジューシー!鹿フランクに練り込まれたハーブがアクセントとなっています。ズッキーニやザワークラウトなども挟まっていて具材もたっぷり。
パンは美浜町内にあるカフェに特注し、ふんわりとしたカスクートで鹿フランクとの相性抜群です。
屋内のソファー席または外のテラス席で食べることが可能です。この日はテラス席を利用しました。
目の前に広がる三方五湖を眺めながら、いただきます!
地元産の美味しいグルメと、ここでしか見ることのできない眺望に思わず頬がほころびます!美しい景色を眺めながら食事を楽しめるのも美浜町レイクセンターでの心に残る思い出になります。
カフェ営業時間
ドリンク|9:30〜16:30フード|10:00〜16:00
ほかにも魅力的なコンテンツが満載!
【小型電池推進船】
「SSEC(Smart Small Electric Craft)」と呼ばれる「小型電池推進船」は、船体の前後に推進装置を配した、安全性・快適性・操作性に優れた小型電動船です。こちらも再生可能エネルギーを活用しています。免許が不要で、コントローラーで誰でも簡単に運転することができる世界初の乗り物です。自分で三方五湖の好きなところへ行って冒険が楽しめます!
小型電池推進船(SSEC)
時間|10:00〜16:00
料金|30分レンタル 5500円/隻+550円/人
定員|4名(合計体重280kgまで)※2名からレンタル可
※詳細やご予約は美浜町レイクセンター公式WEBサイトをご覧ください
【ペダルボート】
「ペダルボート」は足漕ぎボートで、自分で漕いで大自然の空気を直接感じながらマイペースに湖上を進むことができます。
ペダルボート
時間|10:00〜16:00
料金|30分レンタル 2200円/隻+550円/人
定員|4名(合計体重280kgまで)※2名からレンタル可
※詳細やご予約は美浜町レイクセンター公式WEBサイトをご覧ください
【レンタサイクル】
三方五湖サイクリングが手軽に満喫できる電動アシスト付きのレンタサイクルもあります。美浜町レイクセンターを拠点に、湖畔を一周お楽しみください。
レンタサイクル
時間|10:00〜16:00(受付時間は9:00〜15:00)
料金|1時間500円 ※延長料金500円/1時間
台数|5台(シティサイクル3台・ミニサイクル2台)
※JR三方駅(若狭町)・JR美浜駅(美浜町)・道の駅三方五湖(若狭町)・湖上館パムコ(若狭町)で1台1,000円で乗り捨ても可能です(乗り捨て料:1台1000円)
※詳細やご予約は美浜町レイクセンター公式WEBサイトをご覧ください
週末はエコなお出かけで、自然に癒されよう
再生可能エネルギーが実現させた電池推進遊覧船やアクティビティなどを通して、三方五湖の自然を五感で感じるヒーリングの旅になりました。次の週末は三方五湖をめぐるエコクルーズに出掛けませんか。
みかりん
子供から大人まで1日中楽しめる施設でした!!個人的にはカワセミが見れたことが嬉しかったです★
美浜町レイクセンター
住所|福井県三方郡美浜町早瀬24-4-1
TEL|0770-47-5960
営業時間|9:00〜17:00 ※イベント開催時の時など営業時間が変更になる場合があります
定休日|水曜日、年末年始
駐車場|乗用車37台、大型バス10台
WEB|https://mihama-lakecenter.com/home/