そこで今回は、関西人なら思わずクスリと笑ってしまう、関西ならではの「ガチャ」を紹介します。
近年ブームのガチャ
アメリカで誕生し、日本には1965年頃上陸したといわれている「ガチャ」が、近年大ブームになっています。以前はスーパーマーケットの隅に設置され、客層は子どもや家族連れが中心でしたが、2017年ごろから空港や商業施設に専門店が増えました。日本での旅行を終えた訪日外国人観光客が、最後のお土産にと空港でガチャを回している様子はニュースにも取り上げられましたよね。
近年増えてきた「ガチャ専門店」は店内の照明が明るく、白や黒を基調としたマシン(販売機)を並べるなど、誰もが入りやすい空間になったことで、初心者でも楽しめるようになりました。大人でも子どもでも手軽に楽しむことができるガチャはさらに人気を得ているといい、2021年の市場規模は450億円と過去最高を記録しました。
注目は「ご当地ガチャ」。埼玉から始まった大ヒット
中でも、今注目なのは「ご当地ガチャ」と呼ばれるローカル感の強いカプセルトイです。
2021年3月、さいたま市大宮地区周辺に焦点を当ててキーホルダーを入れたカプセルトイ「大宮ガチャ」が大ヒットとなったのがそのスタートといわれています。
大宮ガチャの中身は、大宮の各スポットのイラストキーホルダー。第一弾では、大宮のパワースポット「氷川神社」をはじめ、「FM NACK5」、大宮のお買い物スポットの定番である「アルシェ大宮」「そごう大宮店」など。決して派手な人気スポットというわけではありませんが、大宮で暮らす人ならみんな知っている……でも大宮人以外には「知る人ぞ知る」、マニアックな場所なのです。このマニアック具合が地元の人を中心に大いにウケ、話題を集めました。「そういえばここよく行く」「ここで初めてデートした」など、話を盛り上げるネタとしても丁度いいところが多くの人にハマったようです。
現在では第5弾まで発売され、累計140万個も売り上げるほどの人気を誇っています。このブームは、全国に拡大しており、もちろん関西も例外ではありません。
ガチャで知る、大阪観光。お土産にも最適な名物・名所ガチャ
関西のご当地ガチャの代表といえば、名物や観光名所などをフィギュア化したもの。
大阪のさまざまな“名物”を精巧にフィギュア化したカプセルトイ「大阪フィギュアみやげ」は大ヒットし、現在までにシーズン3まで製作・販売されています。
551の豚まんや道頓堀など、どれもこれも大阪の象徴ともいえる“名物”ばかり。大阪人からすればとても身近なローカル感溢れるフィギュアであり、観光客からすれば大阪旅の観光の思い出が凝縮された良いお土産になります。大阪に旅行に来たことのある人なら誰しもが思わず笑顔になるようなガチャであり、これもまた話が盛り上がるきっかけになるでしょう。大阪のガチャ専門店を中心に販売されており、連日SNSを賑わしています。
なお、大阪で最大級のガチャ専門店といえば「ガシャポンのデパート」。 “ガシャポン活動(ガシャ活)を豊かにする”をコンセプトに、日ごろから新しい商品を探しているカプレセルトイファンに人気を博しています。
注目はマシンの多さ!デパートと呼ぶにふさわしく、2022年11月にオープンしたばかりのららぽーと堺店や梅田のHEP FIVE店は1000面ものマシンが設置されています。大阪ならではのガチャがきっと見つかりますのでぜひ訪れてみてください。
ガシャポンのデパート HEP FIVE店
住所 | 大阪府大阪市北区角田町5-15 HEP FIVE 9階 |
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公式Webサイト | https://bandainamco-am.co.jp/others/capsule-toy-store/store/hepfive/ |
ガシャポンのデパート ららぽーと堺店
住所 | 大阪府堺市美原区黒山22番1 三井ショッピングパーク ららぽーと堺 2階 |
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公式Webサイト | https://bandainamco-am.co.jp/others/capsule-toy-store/store/sakai/ |
京都・奈良こそ探すべし。古都ならではの仏像ガチャ
“ご当地感”を楽しめるガチャは名物・名所以外にもあります。京都・奈良のような古都には、さまざまな仏像の精巧なフィギュア「仏像ガチャ」や寺院に関連するカプセルトイが設置されている場所が多く見受けられ、古都を訪れた旅の思い出にとガチャを楽しむ方が多いようです。
こういった仏像ガチャは、カプセルトイ専門店や専門コーナー、コンビニエンスストアなどに設置されていますが、中には寺院がオリジナルのものを作成している場合も。京都市下京区にある「龍岸寺」では、仏様のフィギュア「ガチャ仏さま」をはじめ、オリジナルのガチャを製作・販売しています。
カプセルの中身は、小さな仏具。仏師の三浦耀山氏が彫る「一刀彫りの仏像」や、仏壇の飾りを作る 錺金具竹内 の「飾り金具のキーホルダーなど」など、手のひらサイズの仏具が入っています。宮大工の技術で作られた「継手」など超マニアックなアイテムが入っているのも魅力的。なんだかありがたいガチャです……!
なお、このカプセルトイ型仏具「佛佛玉」は問い合わせが殺到し、品切れが続いている状態だとのこと。入荷情報やイベント出展スケジュールなどは「佛佛部」の公式SNSで確認しましょう。
龍岸寺
住所 | 京都市下京区塩小路通大宮東入八条坊門町564 |
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公式Webサイト | https://ryuganji.jp/ |
公式Twitter | @kyoto_ryuganji |
知る人ぞ知る、ローカルすぎる!ガチャ
ガチャの流行とともに、さまざまなお店やキャラクターのガチャも誕生しました。そしてマニアックであればあるほど話題になるという不思議なガチャの世界。ここでは、関西の知る人ぞ知る、ローカルすぎるガチャを紹介します。
神戸の老舗帽子店「マキシン」のエレガンスなガチャ
エレガンスなファッションの街である神戸の帽子店「マキシン」は、1940年創業の老舗ブティック。神戸のトアロードに本店を構え、「ハイカラ文化」の一翼を担ってきた「マキシン」では、2021年10月よりオリジナルガチャを製作・販売しています。カプセルの中身はもちろん帽子。マキシンの製品である帽子をミニチュア化したフィギュアは、どこか懐かしい雰囲気もあり、神戸の中でも知る人ぞ知るマニアックさが人気を集めています。
滋賀発!愛され看板「とび出し坊や」もガチャに
赤シャツに黄色のズボン、両腕を振って今にもこちらに向かって飛び出してきそうな男の子。通学路や交差点で、そんな「とび出し坊や」の看板に遭遇したことはありませんか?
子どもたちが道路に飛び出して事故に遭わないことを目的とした立て看板の「とび出し坊や」は滋賀県東近江市が発祥ということもあり、滋賀県は特に設置数が多くバリエーションも豊富なのだとか。
滋賀をドライブしたことのある人にならかなり見覚えがあるかと思いますが、そんな「とび出し坊や」もガチャに。関西各地にあるバリエーション豊かな「とび出し坊や」の看板ですが、古くからあるため雨風に晒され少し劣化している場合も。それを忠実に再現した、最初から劣化している仕様の「劣化版」など、思わず関西人なら笑ってしまいます。長年人気なだけあって、レア度も高い様子。出会ったら即ガチャを回しましょう。
どこへ行ってもマシンをチェック。ガチャの沼にハマろう
旅の思い出だけにとどまらず、その地ならではの空気感やゆるさまでもカプセルトイにしてしまう「ガチャ」。マニアックであればあるほどガチャにまつわる話が盛り上がり、自慢になること間違いなしです。大型のガチャ専門店から、小さな商店の端っこにあるマシンまで。ガチャにハマれば、街歩きやお出かけもガチャ探しが目的に加わり、さらに楽しいものになりそうです。
さっさん
どれが当たるか分からない、この「ドキドキワクワク」がガチャの醍醐味ですよね!おでかけ先で一期一会の「思い出」を楽しんでみてはどうでしょうか?