
山田 奈穂
広報室 インターナルコミュニケーショングループ
社内広報・社会貢献活動の企画・運営を担当。今回は運営スタッフとして準備から当日の進行まで携わった。

中野 拓実
広報室 メディア広報グループ
当メディア「かんでんWITH YOU」の運営やホームページ関連の業務を担当。今回は参加者として道の補修作業に加わった。
約100名が参加!手作業で未来へ繋ぐ世界遺産「熊野古道」の保全活動

2026年8月29日(土)、和歌山県の熊野古道で「道普請ウォーク」が行われました。関西電力グループの従業員とその家族約100名が参加し、ゲストとしてタレントの三船美佳さんも加わった今回の活動。その様子を、広報室の新入社員、山田さんと中野さんが振り返ってくれました。
関西電力グループは、2024年6月に「関西電力グループ社会貢献活動方針」を制定。「環境保全」「地域活性化」「次世代層育成」の3つを重点分野に、地域や社会の課題解決と活性化に取り組んでいます。「道普請ウォーク」は、その「地域活性化」の一環として、和歌山県(世界遺産センター)と連携して行う参詣道の保全活動です。

「道普請(みちぶしん)」とは、道を修繕・整備することを指す言葉です。和歌山県が企業・団体と進める「道普請ウォーク」(正式名称:10万人の参詣道環境保全活動)は、世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』を守り、次の世代へとつなぐ取り組みです。
2004年にユネスコの世界遺産に登録された紀伊山地の参詣道は、大部分が山中の細い土の道。雨が多く台風もたびたび通過するこの地域では、雨で土が流れ出るなど、道の傷みが各所で生じています。その修復をすべて行政だけで担うことはできず、地域の方々をはじめ多くの人の理解と協力による継続的な保全活動が欠かせません。
関西電力グループは2024年10月に従業員16名でこの活動に初参加。2025年9月の第2弾では従業員とその家族76名が集まり、第3弾の今回は約100名へと参加の輪が広がりました。
1.5トンの土を手作業で!声を掛け合って挑む厳しい補修作業
前日まで雨の予報が続き、当日の開催が心配されていた今回。当日は打って変わって晴れ渡り、暑いくらいの陽気のなかで活動がスタートしました。
山田さんは運営スタッフとして当日の説明や写真撮影、参加者への声かけを担当。一方、中野さんは参加者として実際に土の袋を担ぎ、山道を上り下りしました。


今回の作業は、雨などで土が流れ出てしまった箇所を補修するもの。用意した土は約1.5トン。約100名でこれを作業場所まで運び、土を入れてならしてしっかり固める、という工程を繰り返します。ここは世界遺産の保全区域であるため、作業に機械は使えず、すべて人の手で行われました。
1.5トンもの土を使って補修できたのは、10〜20メートルほど。そのことが、中野さんには何より印象に残ったといいます。
中野「参加前は、これだけの量を運べばかなりの距離を整備できると思っていました。でも実際に作業してみると、1年分の雨で流れ出た土の量がそれをはるかに超えていて。固めると土もぐっと縮むので、補修できるのはほんのわずかな距離だったんです。それを知って、地道に続けることの大切さをあらためて感じました」

「あともう少し!」すれ違う声かけが生んだ一体感と笑顔
前日の雨で足元はぬかるみ、細い道でのすれ違いも多く、大人数での移動は思った以上に時間がかかりました。土を抱えた参加者の列はなかなか前に進まず、作業も一筋縄ではいきません。
それでも、中野さんには忘れられない場面がありました。
中野「土を運んでいく人と、運び終わって戻ってきた人がすれ違うたびに、自然と『お疲れさまです、あともう少しですよ』という声が飛び交っていて。普段は別の部署やチームで働いている人同士なのに、その日だけはみんなが同じ作業を同じ目標に向かってやっている。あの一体感は、職場だけではなかなか生まれないものだと思いました」
山田さんの声かけで、新入社員4名も参加。若手社員が積極的に土を詰めて運ぶ姿が周りを活気づけていました。参加した新入社員からは、「自然のなかで、普段できない体験ができた。慣れない仕事でちょっとガチガチになっていたものがほぐれて、月曜日からまた頑張れそう」という声も。
山田「社会貢献の場であると同時に、参加した人自身の気持ちにもいい影響がある。そんな活動なんだと感じました」
作業の合間には、先輩社員と話す機会もあり、「自分たちの年次ではなかなか聞けない話を聞けて、視野が広がりました」と山田さん。年齢や部署を越えてつながれるのも、この活動ならではです。

笑顔で道普請に取り組む、三船美佳さん
関西電力の1社提供番組「住人十色」でMCを長年務める三船さんは、番組収録をきっかけにこの活動を知りました。普段からボランティア活動に関心を寄せていることから、今回、プライベートで駆けつけてくださいました。
挨拶の場面ではマイクなしでも会場全体に届く声で場を盛り上げ、作業中もメンバーの輪に自然に入りながら土を運ぶ姿が印象的でした。「テレビで見るままの美佳さんでした!」と中野さん。三船さんは、従業員にも気さくに接し、作業後は写真撮影にも丁寧に応じてくれたそうです。
多彩な顔ぶれの参加者が、声を掛け合いながら熊野古道の補修に取り組んだ1日となりました。
まずは楽しむことから。参加して気づいた社会貢献の身近さ

学生時代は、ボランティアなどの社会貢献活動に参加する機会があまりなかったというお二人。今回の道普請ウォークは、それぞれにとって社会貢献について考えるきっかけになったようです。
山田さんは4月に配属されてから、社会貢献活動の担当として今回の準備を進めてきました。活動の内容は打ち合わせや資料で理解していたつもりでも、当日、自分たちの手で直した道を目にして、受け止め方が変わったといいます。
山田「準備の段階では、道が傷んでいるということを、説明で聞いた情報として理解していたんです。でも、雨で削れていた道が土で埋まって、歩きやすくなっていくのを実際に見て、この活動は本当に必要なんだと実感しました。準備から関わってきた分、無事に終えられたときの達成感も大きかったです」
入社後、関西電力が幅広い社会貢献活動に取り組んでいることを知ったという山田さん。これからの思いも聞きました。
山田「今回の活動を通じて、電気をお届けすることだけでなく、皆さんと一緒に地域を守っていくことも、関西電力だからこそできることのひとつだと感じました。こうした活動や地域とのつながりを、広報としてもっと多くの方に伝えて、活動の輪を広げていきたいです」

一方、参加者として汗を流した中野さんは、「社会貢献」という言葉への印象が変わったと話します。
中野「以前は、誰かのために自分の時間や労力を差し出すもの、というイメージがありました。でも実際に参加してみると、自然のなかで体を動かすことで、自分自身もリフレッシュできたんです。作業中は目の前のことに夢中で、社会貢献をしているというより、みんなで一緒に道を直すことを純粋に楽しんでいました。最後にきれいになった道を見て、自分が運んだ土がこれから熊野古道を歩く人の役に立つんだと思えて、うれしくなりました」
そんな体験をしたからこそ、社会貢献にハードルを感じている人に伝えたいことがあるそうです。
中野「『社会貢献』と聞くと、大きな目的や強い思いが必要な気がしますよね。でも、最初からそんなに構えなくてもいいと思います。僕も実際にやったのは、土を運んで、ならすという作業です。その作業が結果として世界遺産の道を守ることにつながっている。だからまずは気軽に、楽しむくらいの気持ちで参加してみてほしいです」
まず参加してみることが、社会貢献への第一歩。関西電力グループはこれからも、地域の皆さまとともに世界遺産の道を未来へつないでいきます。











