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関西電力グループで働く人のための厚生施設として1953年に創設された関西電力病院(以下、関電病院)。現在は地域に開かれた病院として、一般の方々にも広く利用されています。今回ご紹介するのは、そんな関電病院で多くの手術を担当する医師のお仕事。高度な技術を駆使して行われる治療の最前線について伺いました。

※関電病院は患者さまの負担を減らすため、できるだけ紹介状をお持ちいただくことをお勧めしています。紹介状がない場合、待ち時間が非常に長くなったり、診療料とは別に料金がかかったり(初診に係る特別の料金:選定療養費)と、患者さまに大きな負担をおかけすることになります。関電病院では急性期治療を中心に高度専門医療を必要とされる患者さまへの診察を行っており、その役割を果たすために地域の医療機関と積極的に相互協力・連携を推進しています。まずはかかりつけ医などお近くの診療所等を受診していただき、関電病院での検査や手術、入院等が必要と判断された場合にはかかりつけ医から紹介状を書いていただきご予約いただくことをお勧めしています。

※本記事では、形成再建外科における医療や手術の事例について触れています。内容については、あらかじめご理解のうえお読みください。

画像: 関西電力病院 形成再建外科 部長 松末武雄

関西電力病院 形成再建外科 部長 松末武雄

推シゴトファイル〜推しからみえるお仕事の世界〜
関西電力グループが担う業務は実にさまざま。電気にかかわるものはもちろん、一見関連性がないように思える意外な分野まで、幅広く手がけています。このシリーズでは、社員が語る、業務やプライベートの“推シゴト”を通じて、多種多様な「お仕事」をご紹介します。

「無から有を生み出す」形成再建外科の世界

画像: 「無から有を生み出す」形成再建外科の世界

──まずは、現在携わっているお仕事について教えてください!

松末「私は形成再建外科の医師として、日々患者さまの診察や手術を行っています。関西電力病院は、もともと関西電力グループの従業員のために創設された病院ですが、現在は一般利用の方が多いです。地域の中核病院として、救急医療にも力を入れているんですよ」

──形成再建外科では、具体的にどんな治療を行うのですか?

松末「頭のてっぺんからつま先まで、あらゆる部位が形成再建外科の領域です。“切る・縫う・貼る”という医師の手技を駆使して治療し、見た目と機能の両面の回復を目指します。切断した身体の部位を元通りにくっつける、垂れ下がって視界の妨げになるまぶたを改善する、骨折の治療後に皮膚を再建するなど、手術の内容は多岐にわたります」

──ほかの治療科と異なる特徴はどんなところでしょうか。

松末「患者さま自身がどうしたいかを、リクエストしてもらうことですね。例えば、まぶたの手術では『一重と二重、どちらが希望か』を必ずお聞きします。若いころの一重まぶたのイメージを崩したくない人もいれば、二重まぶたに憧れていたという方もいます。患者さまの事情や美的な感覚を大事にしながら治療方針を決めていきます。傷痕を残さず美しく機能を取り戻すために、どこを切り、どのように縫うか。一つとして同じ症例はありません。そこが難しく、やりがいがある点ですね」

オンリーワンの技術で一人ひとりの人生に寄りそう

画像1: オンリーワンの技術で一人ひとりの人生に寄りそう

── 特に力を入れている治療があれば教えてください。

松末「私が専門とするのは手の治療です。手は日々目にふれる部位ですし、見た目と機能の両立がより求められます。皮膚はもちろん、神経、腱、骨が複雑に絡み合っているため、より繊細な技術が必要となります。切断した指をつなげるだけではなく、『無から有を生み出す』ことが形成再建外科の真髄だと考えています」

──「無から有を生み出す」とは具体的にどんな治療なのでしょうか?

松末「例えば、手の指を完全に失ってしまった方には、足指の一部を移植して再建することができます。足指は靴下で隠すことが可能ですし、歩行に問題のない箇所を選べば生活への影響も最小限に抑えられます。違和感のない見た目はもちろん、神経をつないで触覚を取り戻し、さらに関節や腱を再建すれば、ほかの指と同じように動かすこともできます。爪の形や関節の継ぎ目など細部にまでこだわって、元は足の指だったとは気づかないレベルに仕上げていきます。

手指のほかにも、生まれつき耳がない患者さまの肋骨の軟骨を取り出し、耳の形に整形して皮膚に埋め込むという症例もあります。義足などと違って、患者さま自身の身体の一部を使って行うため、医師が全ての工程に責任を持って行います」

── そんなことが可能なのですね! かなり高度な技術が必要なのではないでしょうか。

画像2: オンリーワンの技術で一人ひとりの人生に寄りそう

松末「指の先端にある直径0.8mmの動脈に糸を何針もかけて縫い合わせたり、さらに細い静脈を縫ったりといったことも可能ですよ。細かな作業は、高性能の顕微鏡を使った『マイクロサージャリー』という技術で手術を行います」

──印象に残っている症例があれば教えてください。

松末「肩から腕を切断するという重度の外傷を負った患者さまのことははっきりと覚えています。手術と懸命なリハビリのおかげで、機能を回復されました。その後、患者さまは結婚することになり、治療したほうの腕で新婦をエスコートされたんです。結婚式に主賓としてご招待いただき、その姿を目にした時は本当にうれしかったですね」

──まさに、患者さまの人生を左右する治療だったのですね。

松末「形成再建外科は薬を処方するのではなく、医師の技術力がダイレクトに結果として現れます。無事に回復した身体を自慢してくれているのを見ると、やって良かったと感じます」

── 医師として、日ごろから心がけていることがあれば教えてください。

松末「自分の専門分野では、決して断らないという姿勢を貫いてきました。例えば、小さなお子さんの手術は、大人よりも血管が細く、かなり難しい手術になります。でも、数多くの症例を経験していると、指がない生活を長く続けて困っている方も多くいらっしゃることがわかります。大人になってから『なんとか治してください』と来られる方を見ると、『あの時適切な治療を受けていれば』と思います。断ったらその人の人生が変わってしまう。そう思って引き受けています。その積み重ねで症例数が増え、技術が磨かれました」

テニスとボランティア、医師を支える二つのライフワーク

画像1: テニスとボランティア、医師を支える二つのライフワーク

──お忙しい日々のなか、テニスを長く続けていらっしゃるとか。

松末「テニスをはじめたのは中学生のころ。医大生時代は体育会系のテニス部で鍛え、インストラクターのアルバイトもしていました。万が一、医師免許が取れなかったらインストラクターとして働こうと思っていたくらいです(笑)。現在はスクールに通い、コーチに『厳しく指導してください』とお願いして、週1回のレッスンを受けています。緊急のオペの呼び出しがあるとレッスンを中断することもありますが、これからもずっと続けたいですね」

──かなり本格的ですね!

松末「テニスの試合と手術は似ているんです。どちらにも『絶対に失敗できない』瞬間があり、プレッシャーに打ち勝たなくてはならない。手術で大事な局面が訪れると、今まさにマッチポイント(編集部注:試合に勝利するまであと1ポイントとなった時)を握られている!と奮い立ちますね」

──プレッシャーがかかる場面で、結果を出す秘訣を教えてください。

松末「どんな時も、いつも通りに動けるかどうかが勝負の分かれ目です。『いつもどおりできる。こんなことでビビったりしない』と自信を持つことでしょうか。これは本気でテニスをやってきたからこそ得られた感覚だと思います」

──テニスの経験が、そのまま仕事に生かされているのですね。

松末「インストラクターの経験も役に立っています。『楽しくて、上手くなったと思えて、良い汗かいたと生徒さんに感じてもらえたら完璧だ』とコーチから教わったのですが、診察も同じことが言えます。『ここに来て良かった』と実感してもらえるよう、患者さまへの接し方にも気を配っています」

画像2: テニスとボランティア、医師を支える二つのライフワーク

──そういえば、休暇中に海外での医療ボランティアに参加していると伺いました。

松末「はい、2024年からカンボジアでのボランティア活動に参加しています。関西電力病院では、勤続15年を迎えると15日間の連続休暇を取ることができます。その制度を利用して、以前から興味があったジャパンハートというNGO団体を通じて参加するようになりました」

──どんな活動をしてこられたか、詳しく教えてください。

松末「1回につき1週間のプロジェクトで、医療体制が十分でない地域に無償で医療を提供します。月曜に診察を行って手術プランを作成し、火曜から金曜までひたすら手術の日々でした。日本では当たり前に使われている器具がそろっておらず、最初は戸惑いましたね。通訳が入るものの病歴があいまいで、手術前に欠かせない検査も難しい状況でした。そんななかでも、なんとか予定した手術を終えられた時はホッとしましたね」

──限られた時間と設備のなかで治療が行われているのですね。

松末「2回目からは手術道具を持参し、現地に置いてもらっています(笑)。ボランティアなので、現地の医療活動費や航空券、宿泊費は全て自己負担。繰り返し行くのは大変だと感じていましたが、病院に相談したところ、費用の一部を援助してもらえることになりました。個人的な活動を、こんなふうに応援してもらえて本当に感謝しています」

──プライベートの時間を使い、慣れない環境での医療活動。苦労も多いようですが、続けたいと思えるのはなぜでしょうか。

松末「患者さまのなかには、1年に2度の手術が必要な方もいらっしゃいます。1度目を私が執刀して、次は誰がやるのでしょうか? 助けを待っている人がいるなら、やらなければなりません。カンボジアは、医師としての初心に返れる場所なんです。志の高いメンバーとともに取り組み、現地のドクターと『次はこんな治療をしたいね』と将来を語りあうのは楽しいです。

過酷な環境に身を置いているように見えるかもしれませんが、心からやりたいと思って打ち込んでいることは苦にならないもの。医療もテニスも、趣味と仕事の境目があいまいなのかもしれません(笑)」

常に「Yes」と言い続け、世界を広げる努力を

画像: 常に「Yes」と言い続け、世界を広げる努力を

──最後に、今後の目標や展望を聞かせてください!

松末「マンガの主人公のような、オンリーワンのドクターになりたいと思って頑張ってきました。数多くの症例を経験し、欠損指再建の分野においてはそれが実現できつつあると感じています。遠方から私を頼ってきてくださる患者さまのためにも、スキルを磨き続けたいですね」

──オンリーワンになるために、必要なことは何だと思いますか?

松末「難しいと思ったことも、断らずにやってみることではないでしょうか。

私が好きな映画に『イエスマン』という作品があります。何でも『No』と断っていた主人公が『Yes』と答えるようになって世界が広がり、人生がハッピーになるという映画です。

損得だけで考えず、先入観にとらわれずに、誘われたことや求められることに『Yes』と答えてみる。きっと素晴らしい出会いや経験が待っているはずです。

私もそうしてきたことで今があると思っています。これからも、その姿勢を貫いてオンリーワンに邁進していけたらと思っています」

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