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『あたりまえを守り、創る』という経営理念を掲げ、エネルギー事業に限らず一次産業など、暮らしに欠かせないインフラを支えるための活動を推進する関西電力。例えば、原子力発電所が立地する福井県嶺南地域の農・水・食にまつわる課題を、ビジネスマッチング(事業共創)で解決しようと奮闘する社員がいます。『私がやらなきゃ誰がやる!?』とパワフルに人と人とを繋ぐ担当者に、詳しく話を聞いてみましょう。

推シゴトファイル〜推しからみえるお仕事の世界〜

関西電力が担う業務は実にさまざま。電気にかかわるものはもちろん、一見関連性がないように思える意外な分野まで、幅広く手がけています。このシリーズでは、社員が語る、業務やプライベートの“推シゴト“を通じて、多種多様な「お仕事」をご紹介します。

画像: イノベーション推進本部 フロンティアビジネス推進グループ 小南 萌

イノベーション推進本部 フロンティアビジネス推進グループ 小南 萌

一次産業にまつわる地域の課題解決を「ビジネスマッチング」で目指す

─まずは、現在のお仕事について教えてください!

小南「私が携わっているのは、福井県嶺南地域が抱える、主に一次産業にまつわる課題解決のお手伝いをする仕事です。具体的にいうと、“農・水・食”の分野における課題を抱えた地元の方々と、それを解決するための技術やアイデアを持っているスタートアップ企業とを繋ぐビジネスマッチングですね。ちなみに、関西電力は原子力発電所が立地する嶺南地域の未来を考える共創会議に参画していて、ビジネスマッチングは当社が担う役割の一つなんですよ」

─電力会社である関西電力が、なぜ一次産業の課題解決をサポートしているんですか?

小南「いちばんの理由は、地域の方々には、当社事業に対して多大なご理解・ご協力をいただいており、当社ネットワークを利用して少しでもお力になりたいからです。関西電力の経営理念(Purpose)に『あたりまえを守り、創る』という言葉があります。もちろん電気もそうですが一次産業もまた、人の暮らしになくてはならない“あたりまえ”のインフラだと思っています。そこでエリアカンパニーとしての実績を活かし、これからは電気だけでなく、暮らしを支えるさまざまな“あたりまえ”を守り、創るための新規事業を展開したいと考えているんです」

画像1: 一次産業にまつわる地域の課題解決を「ビジネスマッチング」で目指す

─ビジネスマッチングに取り組んでいて、いちばん楽しいところは?

小南「いちばん、と言われても、全てにおいて楽しさしかない! というのが正直なところなんですよ(笑)。強いて挙げれば、なかなか接する機会がない分野の方々と出会い、お話できることでしょうか。例えば現在は、スタートアップ企業と一緒に嶺南地域ならではのサバ・赤ウニの研究開発や、地元のバイオマス資源を利用した土壌生成といった複数の実証実験を進めているんですが、そこで出会う生産者さんや、さまざまな技術の専門家の方々のお話からは、大きな刺激を受けていますね」

─出会いや会話を楽しんでいると。デスクワークだけでは務まらないお仕事ですね。

小南「そうですね。出張も多いですが、その度に地域産品に触れることができるのは役得かも(笑)。食べること・飲むことは大好きですし、何より地域の方と地域の食を囲んで会話することからの学びもたくさんあります。つい先日も東京の企業15社と一緒に、嶺南に行ってきたところなんです。現地で感じた課題から事業を考えるワークショップを行い、さらに新しいビジネスマッチングができないかと模索中です!」

─今のお仕事が、本当に大好きなんですねぇ。

小南「ビジネスマッチングは確かに大好きなんですけど……。実は、そのほかにも『TRAPOL』という、旅行サービスを提供する社内ベンチャーの個社担当をしています。こちらは、連結決算や法規制のチェックが主な内容になるので、未だに苦手意識をぬぐえない業務です。とはいえ、会社運営の基礎となる大切なお仕事ですから『まずは着手する』『期日までに絶対にやり切るんだと、時間を決めて集中して取り組む』など、自分なりの工夫をしながら、繁忙期を乗り越えています!」

画像2: 一次産業にまつわる地域の課題解決を「ビジネスマッチング」で目指す

年齢や役職を問わず社員が自由に交流できる場を創ることが「趣味」?

─プライベートの“推し”として挙げた「k-hack」って何ですか?

小南「よくぞ聞いてくれました!『k-hack』は2カ月に一度のペースで開催している、年齢や役職を問わず、社員なら誰でも参加できる関西電力グループの社内交流会です。もともとは2016年に生まれた活動ですが、当時の主要メンバーが社内ベンチャーを運営するようになったり、コロナ禍もあったりと、活動が滞っていたことを知り、私が発起人となって2023年に再始動させました」

─「k-hack」を再始動させたきっかけを教えてください!

小南「一言でいえば『もったいない!』という想いからですね。新規事業創出のお仕事を通じて一緒に働く社員が増えるほど、社内にはユニークで素敵な方がたくさんいる、ということに気づかされたんです。そして、そんな方々と垣根なく自由に出会える場所があったらな……いっそ自分で作ってしまえばいいのでは? と思いつきました。私自身、いわゆるコロナ入社世代で、社員同士のコミュニケーションが少なく感じたことも理由の一つです」

―社内での反響はいかがですか?

小南「最初は、誰も参加してくれないのでは? と心配したんですが、始めてみれば毎回40~60名くらい集まってくれて。もともとのk-hackには年齢制限がありましたが、再始動の際にはそれを撤廃しました。そうすることで、多くの部門・年次の人が集まり、良い意味でカオスな場になっています。参加者との交流を通じて、うちの会社ってこんな取組みをしているんだとか、こんな想いを持って仕事に励んでいる人がいるんだとか、常に刺激をもらっています」

画像: チラシも手作り。参加者同士の会話が弾むよう、テーマを設定しているとのこと。

チラシも手作り。参加者同士の会話が弾むよう、テーマを設定しているとのこと。

─ビジネスマッチングのお仕事に通じるものがありますね。

小南「結局、仕事が趣味で、趣味が仕事みたいな感じなのかもしれません(笑)。k-hackで人と人を繋ぐことを考えるのが本当に楽しいんですよ。それは、私の想いに共感して仲間になってくれた事務局メンバーのおかげでもあります。人事・火力・送配電・イノベーションと所属が全く異なる4名で運営していて、全員の専門性や視点が違うからこそいろんな意見が飛び交います。大きな一つの関電グループにいながら、普段は会う機会がない人たちがk-hackを通じて仲良くなり、そこから公私問わず何か新しいことが生まれたら、私にとっても大きな喜びになると思っています」

私がやらなきゃ誰がやる!? 人と人とを繋いで、これからもハッピーに働いていきたい

─最後に、今後の目標や野望があれば教えてください!

小南「仕事もプライベートも、もっともっと多くの人と出会い、自分の視野を広げたいです! また、その活動を通じて周りにも良い影響を与えられたらなと。ここまで、人と人とを繋ぐと話してきましたが、裏方にまわっているという意識は少しもなくって。自分が魅力的だと思う人同士が出会って、課題が解決されたり、面白いことが生まれたりしたら自分自身がハッピーになれますから。究極的には、自己満足でやっていることだと思っています」

─実は「誰かのため」以上に「自分のため」がモチベーションなんですね(笑)

小南「まずは自分がハッピーにならなきゃ、人もハッピーにできないと思うんですよね。自分の機嫌を自分で取るように、やるかやらないかの意思決定も、その覚悟や責任も全て自分自身にあると思っています。人生自己満足、人間誰しもないものねだり、ということで、『私がやらなきゃ誰がやる!?』をモットーに、これからもハッピーマインドで頑張ります!」

画像: 私がやらなきゃ誰がやる!? 人と人とを繋いで、これからもハッピーに働いていきたい

前向きで猪突猛進な性格も手伝い、最近では嶺南地域の方々や事業パートナーとも仲が深まったことが嬉しくて仕方ないという小南。『あたりまえを守り、創る』ため、今日も精力的にビジネスマッチングに取り組んでいます。

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