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大盛況中の大阪・関西万博。これからの季節、炎天下でパビリオンの行列に並ぶのはなかなか大変です。楽しい時間が思わぬ体調不良に繋がる可能性もゼロではありません。
そこで、かんでんWITH YOU編集部が、大阪・関西万博を快適かつ安全に満喫するための「熱中症対策」を専門家の谷口英喜先生に聞きました。会場内の涼めるスポットもご紹介するのでチェックしてみてください!

今回お話を聞いたのは…

画像1: 大阪・関西万博の猛暑を乗り切る!熱中症対策&ひんやりスポットガイド

谷口英喜 先生

神奈川県済生会横浜市東部病院 患者支援センター長兼栄養部担当部長。医学博士 麻酔科医。脱水症対策・経口補水療法・麻酔学・集中治療学・栄養管理などを専門領域とし、熱中症・脱水症に関する報道でマスコミに多数出演中。熱中症に関する著書「熱中症からいのちを守る」「いのちを守る水分補給」「現代バテ 即効回復マニュアル」など多数。

大阪・関西万博会場の熱中症対策。何に気をつけるべき?

今年の7月~9月は気温が例年より高くなると言われていて、「酷暑」になるなんて噂も……。谷口先生いわく「海に囲まれた大阪・関西万博会場は、海面からの照り返しや湿気など、暑熱環境が特に生まれやすい場所です。特に、環境省が発信している『暑さ指数』が31度を超えている場合は念入りな対策が必要でしょう」とのこと。そんな中で会場の雰囲気をめいっぱい楽しむには、どんな点に気をつけるべきなのでしょうか?

谷口先生「前日にお酒を飲みすぎたり睡眠時間が足りていなかったりすると、自律神経が乱れ、体温のコントロールがうまくできない可能性があります。そのため、まずは健康状態を万全にすることが大前提です。また、出かける前にはしっかりと食事をとり、塩分不足にならないように気をつけることも大切です」

せっかくの大阪・関西万博。コンディションはしっかりと整えておきたいものですね。では、現地に到着してからできる対策はどんなものがあるのか、谷口先生に5つのポイントを教えていただきました!

【ポイント1】冷却グッズで物理的に体を冷やす!

画像: 【ポイント1】冷却グッズで物理的に体を冷やす!

携帯扇風機やネッククーラー、冷却シートなどの“ひんやりグッズ”は、やはり欠かせないアイテム。「首の付け根など、太い血管の近くを冷やすことで、熱中症対策につながります」と、谷口先生は話します。

谷口先生「携帯扇風機は、気温が35度を超えるような環境だと熱風を送ることになってしまうので使い方にも工夫が必要です。例えば、風量を調整したり保冷剤と併用したりすると良いでしょう」

【ポイント2】ファッションで直射日光をガード

画像: 【ポイント2】ファッションで直射日光をガード

大阪・関西万博に行くからには、写真もたくさん撮りたい! おしゃれにもついつい気合が入ります。暑さ対策を兼ねたファッションを谷口先生に聞いたところ「通気性や速乾性の良い服を着ていくことで、体温の上昇を防ぐことができます」とのこと。帽子や日傘など、日差しをガードするアイテムも装備しておきたいものですね。

谷口先生「帽子は、前後にツバがある形がおすすめです。また、帽子も日傘も、日光を反射する白系のカラーが無難でしょう。ただし日傘に関しては、地面からの照り返しを吸収してもらうために内側は黒だとより効果的です。最近はスリット入りの日傘が売られているのも見かけます。このデザインなら、日差しを避けながらもスリットから適度な風が入ってくるので、さらに涼しく感じられるでしょう」

【ポイント3】意外と知らない!? “手のひら冷却”でクールダウン

画像: 【ポイント3】意外と知らない!? “手のひら冷却”でクールダウン

最新の熱中症対策も教えていただきました。それは「手のひら」を冷やすこと。冷たいペットボトルや保冷剤を数秒握るだけで、体温を下げる効果があるそうです。

谷口先生「手のひらに流れる血管は、ふだんは閉じていますが、体温が上がると開いて、一度にたくさんの血液が流れるようになります。この血管は、体の深部を流れる温かい血液を皮膚の表面に運ぶ役割を担っており、皮膚の表面を流れるときに熱を放出することができるのです。これにより体の熱を外に逃がし、表面で冷やされた血液が体内に戻ることで、体温を調整しています。つまり、手のひらを冷やせば、流れている血液の温度を下げることができ、その冷えた血液が全身を巡ることで、体の奥から体温を下げることができるのです」

気をつけたいのは、キンキンに冷えたものを使わないこと。低温で冷やしすぎると血流が悪くなり、効果が薄れてしまうのだとか。15度程度で良いので、自販機で買ったペットボトルにハンカチを巻くなどすれば、手軽に活用できそうですね!

【ポイント4】水は10分かけてゆっくり飲むのがベスト

画像: 【ポイント4】水は10分かけてゆっくり飲むのがベスト

熱中症対策には水分補給が欠かせないと言われてはいますが「パビリオンに並んでいる途中でトイレに行きたくなったらどうしよう」と、気になったことはありませんか。「トイレに並ぶのも億劫だから」と、水を飲むのをあえて控えているという人も少なくないのではないでしょうか。そんな時には、谷口先生が教える飲み方を試してみてください!

谷口先生「飲み物は、ゆっくりと時間をかけて飲むことで吸収率が高くなりますし、トイレも近くなりにくいんですよ。コップ1杯分の水を10分ほどかけて、ゆっくりと口にするイメージで飲むと良いでしょう。ペットボトルのキャップを活用して少しずつ飲んでみるのも良いですね。この動作を、できるだけ時間間隔をあけずに繰り返してください。点滴のように、常に体内に水を送り込むイメージです。体温を下げるためには冷えた飲み物のほうが良いですが、水分補給が目的の場合は、体温より低い温度であれば問題ありません」

【ポイント5】足を定期的に動かして血の巡りを意識

画像: 【ポイント5】足を定期的に動かして血の巡りを意識

炎天下での活動は熱中症のリスクを高めてしまうため「できれば15分おきに休憩をはさんでほしい」と、谷口先生。とはいえ、並ぶことも多い大阪・関西万博の会場で、こまめな休憩をとるのはなかなか現実的ではありません。そんな時には、足を動かすことがポイントなのだそう。

谷口先生「立ちっぱなしは熱中症の強敵。暑い環境下で長時間立ったままだと、立ちくらみやめまいなど『熱失神』と呼ばれる症状が起こりやすくなります。なぜなら、重力によって血液が足のほうに溜まり、血圧が下がってしまうからです。また、足に溜まった血液が暑さも溜め込んでしまいます。そこで意識してほしいのが、屈伸をしたり足首を回したりして、血液を全身に循環させることです。とにかく足の筋肉を軽く動かすのが大切です」

大阪・関西万博でバテない!冷房×ミスト×給水で快適にまわる!

さらに「いざという時に涼める場所を、事前に確認しておくことも非常に大切です」と、谷口先生からのアドバイスが。会場内には火照った体を冷やしてくれる“ひんやりスポット”が設けられているので、かんでんWITH YOU編集部がチェックしてきました!

「氷のクールスポット」で体感する冷却効果!

まずは、オランダパビリオン前にある「進歩の広場」へ。木組み格子の休憩所は、エアコンでおなじみ、ダイキン工業が手掛けた「氷のクールスポット」です。

画像1: 「氷のクールスポット」で体感する冷却効果!

一歩足を踏み入れてびっくり! 一瞬にして心地よい涼しさが味わえます。その理由は、建物の壁に内蔵されている氷のパネル。ここから冷気が出ているから、まるで氷室の中にいるような気分になれるのです。

画像2: 「氷のクールスポット」で体感する冷却効果!

昼間に発電した電気を蓄電池に貯め、夜間に氷を作り、その氷と人との間で熱が移動する「輻射熱」という現象で涼しさを生み出す、サステナブルな取組みにも注目です。気をつけたいのは滞在時間。約30名が座れる広さではありますが、周囲の人に配慮して長居しすぎないように心がけましょう。谷口先生も「暑い屋外で上昇した体温が下がって汗が引くぐらいの、10分程度を目安にするのがおすすめです」と教えてくれました。

ひんやり爽快!「ミストゾーン」でクールダウン

続いて向かったのは、シグネチャーパビリオンが集結するエリア。ちょうど真ん中に位置する広場「いのちパーク」では、15分に1度、約3分間のミストが地面から噴霧されます。少し通り抜けるだけでも、かなりの爽快感! 見た目にも涼しげで、暑さが和らぐ気がします。

画像: ひんやり爽快!「ミストゾーン」でクールダウン

「ミストは蒸発する時に体の熱を奪ってくれるので、おすすめです。さらに携帯扇風機で風をあてて冷やすと、効果も抜群です」と、谷口先生。風向きによっては周囲が見えなくなるほどですが、40秒ほどミストにあたれば十分とのことでした。

「給水スポット」でリフレッシュ。無料でしっかり水分補給

さらに、会場内には32カ所の給水スポットがあり、水筒やマイボトルを持参すると無料で飲料水を汲むことができます。

画像1: 「給水スポット」でリフレッシュ。無料でしっかり水分補給

早速、チャレンジ! 扉を開いてボトルをかざすとセンサーが作動して、冷水が出てきました。これなら手軽に水分補給ができるし、ペットボトルを何本も買う必要がないからエコにもつながりますね。ほどよい冷たさが、喉の乾きを潤してくれます。

画像2: 「給水スポット」でリフレッシュ。無料でしっかり水分補給

会場内にはボトル洗浄機も設置されているので、衛生面が気になる人も安心です。

画像3: 「給水スポット」でリフレッシュ。無料でしっかり水分補給

万全な暑さ対策で、最高の万博体験を

谷口先生は「少しでも体調に異変を感じたら、無理せず、1秒でも早く涼しいところで休んでください」と警鐘を鳴らします。特に「①意識が遠のく」「②判断力が鈍る」「③今日の日付がすぐに出てこない」「④手に力が入らず、ペットボトルのキャップがうまくあけられない」の4つのうち、どれか1つでも当てはまる症状があれば、体を冷やし、水分・塩分補給をして回復を待ちましょう。もちろん、救護所が近くにある場合は迷わず駆け込んでくださいね。

見どころが満載の大阪・関西万博。谷口先生が教えるポイントや会場内の“ひんやりスポット”を上手に活用し、夏の大阪・関西万博を存分に楽しみましょう!

画像2: 大阪・関西万博の猛暑を乗り切る!熱中症対策&ひんやりスポットガイド

まなまな

暑さが心配な夏の大阪・関西万博も、ちょっとした工夫でぐっと快適に! 今回ご紹介した対策や“ひんやりスポット”を上手に取り入れて、大阪・関西万博を満喫してください!

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