黒壁スクエアってなに?
琵琶湖の北東にある北国街道沿いには江戸時代から明治時代の建造物が今も残り、ノスタルジックな雰囲気を演出しています。「黒壁スクエア」とは、この街並みの総称です。
「黒壁」の由来は、黒壁一號館こと「黒壁ガラス館」の建物の色を見たら一目瞭然。明治33年(1900年)に第百三十国立銀行長浜支店として誕生したこの建物は、黒漆喰の壁だったことから「黒壁銀行」という愛称で長年地元の人々に親しまれてきました。その後、「黒壁ガラス館」としてオープンし、辺り一帯が「黒壁スクエア」として生まれ変わったのは平成元年(1989年)のことです。
築123年を迎える建物は、平成8年(1996年)には有形文化財に指定され、今もなお訪れる人を魅了しています。明治時代の職人技術が随所に残る落ち着いた館内に、WITH YOU編集部のみかりんが入ってきました。
一階には一つひとつ手作業で丹念に仕上げた亀甲模様の天井、二階には繊細な浮き彫り細工の飾りや重厚感のある上げ下げ窓など。現代の建築物では滅多にお目にかかれない空間は、思わず時間を忘れてしまいそうなほど見どころ満載です。
人生で初めてガラスペンで文字を書きました!思っていた以上に滑らかに文字が書けるうえ、すぐにインク切れしないことに驚きました!
黒壁スクエアには、このように、当時の建築物の良さを活かしたギャラリーやアンティークショップ、飲食店など20館を超えるお店が点在しています。
「黒壁ガラス館」のほかにも、カットガラスや吹きガラスの制作体験などができる体験アトリエ「ルディーク」、季節で装いが変わる撮影スポット「花降る小径」など、ガラス細工が有名なので、ぜひチェックしてみてください。
WITH YOU編集部オリジナル!黒壁スクエアおすすめMAP
黒壁スクエアまでは、JR長浜駅に直結しているショッピングモール「えきまちテラス長浜」を通ると近道。表示されている案内にしたがって進めば徒歩5分ほどで到着します。
レトロな街であえて行きたい、今どきおしゃれスポット4選
ここからは、そんな歴史ある「黒壁スクエア」で今行きたい、おすすめのおしゃれスポットを4つ紹介します。さっそく散策していきましょう。
お土産にもおすすめ!色鮮やかなガラス細工を展示販売「エクラン」
ガラス細工が有名な黒壁スクエア。なかでも黒壁ガラス館の真向かいにある「エクラン」は、アクセサリーや小物など、手に取りやすいガラス雑貨が揃っています。
注目は、琵琶湖に生息する水草を粉末化してガラスに混ぜ合わせたシリーズ「琵琶湖彩(びわこいろ)」。自然界が作り出した淡く透明感のある優しいグリーンは、細かな気泡と相まってまるで琵琶湖が目の前にあるかのよう。箸置き(1650円~)から一輪挿し(4180円)、ワイングラス(5940円)まで幅広いラインナップが充実しているので、お土産にもぴったりです。
特に、女性客から支持を集めるのが、イヤリングやネックレスなどのアクセサリー。なかには、ガラスの端材を活用し、新たな価値を生み出した黒壁オリジナルもあります。ガラスとは思えないほど表情豊かな数々に、目移りしてしまいそうです。
ちなみに、「エクラン」とはフランス語で「宝石箱」の意味。その名の通り、まるで宝石箱の中にいるかのようなトキメキとワクワクが味わえます。店を出る頃には、キラキラ輝くガラスの虜になっていることでしょう。
すっごく可愛いガラスのアクセサリーに心奪われました!
住所 | 滋賀県長浜市元浜町7-11 |
営業時間 | 10:00~17:00(月曜日定休) |
滋賀を味わうならここ!“メイド・イン・滋賀”が勢揃い「黒壁AMISU」
かつて職人の間で交わされていた「見立てる」という意味を持つ言葉「あみす」。訪れた人々に滋賀の魅力を最大限に知ってもらえるよう、スタッフが県内の生産者を訪ねて見立てた商品が揃っています。
日本酒や地ビール、漬物、調味料、お菓子など約100人の生産者から仕入れる特産品は、300種以上。なかには、あまり流通していない商品もあり、観光客はもちろん地元の方が買い物に訪れることも多いそう。
幅広い世代に人気なのが、黒壁AMISUオリジナルの「滋賀伝統あられ」(475円~)。粘り気の強い滋賀産の羽二重餅を使用した軽い食感の素朴なお菓子で、えびや梅砂糖のほか、キムチや七味青のりなど大人向けのフレーバーも。おつまみとして楽しむなら「長濱浪漫ビール」など、地酒をセットで買うのもおすすめです。
実際に「滋賀伝統あられ」の梅砂糖をお土産に購入しました!
梅の香りとやさしい甘さが絶妙で美味しかったです!
油温度が異なる4つの丸釜で生地を4度揚げした「滋賀かりんとう」(475円~)もベストセラーアイテム。ピーナッツ、極上黒糖、白蜜、彩り松葉、メープル、ごまの6種があり、どれもカリッと香ばしい食感がたまりません。一つ、また一つ……と、どんどん手をのばしてしまい、あっという間に食べ終わってしまいそうです。
店の一角では、滋賀産の素材を使ったソフトクリームやドリンクなどのテイクアウトフードも販売しています(※冬季は販売を休止する可能性あり)。
住所 | 滋賀県長浜市元浜町8-16 |
営業時間 | 10:00~17:00(火曜日定休) |
インスタ映えもバッチリ!滋賀初のカレーパン専門店「近江牛Curry Bread」
日本三大和牛の一つであり、日本最古のブランド牛と言われる滋賀の近江牛。そんな近江牛をもっと手軽に味わえるよう、2021年にオープンしたのが「近江牛Curry Bread」です。
「カレーパン」(500円)と「チーズカレーパン」(580円)には、黒壁をイメージする濃厚な黒カレーを使用。さらに、食べやすいようにスライスし、こんがりと焼いた近江牛もたっぷり入っています。手にフィットしやすいスティック状になっているため、食べ歩きにも持ってこいです。
近江牛をしっかり味わってもらえるよう、近江牛は大きめにカットされていました!
カレーがスパイシーだったので、チーズとの相性がバッチリでした!
カレーパンと一緒に堪能したいのが、竹炭を使ったクラフトコーラ「カレーパン屋さんの黒コーラ」(450円)です。レモンやスパイスの配合に研究を重ね、さっぱりした口当たりを目指したという一杯は、カレーとの相性抜群。ひと口飲むと爽やかな風味が口いっぱいに広がります。
普段飲むようなコーラとはひと味違う、シナモンの香りが広がるコーラで美味しかったです!
店の奥には、優しい光が降り注ぐイートインスペースも完備。ついついSNSにアップしたくなるような写真が撮れるスポットも充実しています。
住所 | 滋賀県長浜市元浜町11-26 |
営業時間 | 11:00~17:00(不定休) |
@oumigyu_currybread |
ランチも食べ歩きにも!真っ黒スイーツが楽しめる「96CAFE」
欄間や梁など、古民家の風合いを残してリノベーションされた「96CAFE」。テラスや2階席もある広々とした空間には、いたるところにガラスがあしらわれ、癒やしを演出しています。
メニューは、近江牛や近江豚を使ったランチ(1700円~)や、滋賀産の抹茶やきなこを使ったフロート(850円)など、滋賀の美味しさを満喫できるラインナップ。なかでも、ぜひ味わってほしいのが「黒壁ロール」(800円※ドリンク付)です。
竹炭を練り込んだ真っ黒な生地はシャリシャリとした食感が楽しく、自家製のとろりとした生クリームとベストマッチ。竹炭にはデトックス効果があると言われているので、スイーツを食べながら美容も気遣えるのが嬉しいポイントです。
さらに、黒壁ならではのスイーツと言えば「黒壁ソフト」(550円・テイクアウト)。
今回選んだのは黒壁ソフトの「赤黒」。黒色のソフトクリームは竹炭で真っ黒に仕上げたチョコレート味で、赤色のソフトクリームはイチゴ味。赤と黒のコントラストが美しく、これを食べるためだけに訪れるリピーター客も多いそう。週末は1日約500個売れる日があることからも、その人気ぶりが伺えます。冬季限定で滋賀産のイチゴをトッピングしたスペシャルバージョンも登場する予定なので、お楽しみに!
住所 | 滋賀県長浜市元浜町11-28 |
営業時間 | 10:30~17:00(L.O.16:30)(水曜定休日) |
今と昔を感じる街に出かけよう
明治末期から昭和にかけて地元の人々が築きあげた歴史を大切にしながら、新たな息を吹き込んで変わり続ける街「黒壁スクエア」。今と昔が混ざり合うモダンな街並みを眺めながら、散策を楽しんでみてはいかがでしょうか。
今回初めて訪れましたが、魅力的な街並みに加え、食べ歩きもお土産も充実していたので、とても楽しむことができました。16時頃には閉まってしまうお店が多いみたいなので、時間に余裕をもって行くことをおすすめします!