3700銘柄のワインが並ぶ巨大倉庫、
『TAKAMURA WINE＆COFFEE ROASTERS』を探検しよう！

ワイン専門店として創業した「タカムラ」が立ち上げたワインとコーヒーの専門店『TAKAMURA WINE＆COFFEE ROASTERS』。200坪の倉庫を改装した店内には、約3700銘柄のワインを取り揃え、なんと10ml単位で試飲も可能！今回は、そんなワイン好きにはたまらない場所を「かんでんWITH YOU」編集部が体験レポート。奥深いワイン、そしてコーヒーの世界をたっぷりとお届けします。

『TAKAMURA WINE＆COFFEE ROASTERS』とは

1992年、大阪・江戸堀で創業した「タカムラ」。〝どのカテゴリーでも、専門店に負けない圧倒的な品揃えをする〟をモットーに、ワインからウイスキー、日本酒、焼酎、ビール、食品まで膨大な種類を扱う大型酒類専門店として営業してきました。

そして2013年に大改装し、ワインとコーヒーを主軸にした『TAKAMURA WINE＆COFFEE ROASTERS』として生まれ変わりました。店内には3700銘柄のワインを所蔵し、最新ワインサーバーで常時48種を10㎖から試飲が可能。コーヒーの焙煎も行い、広々としたカフェスペースでゆったりくつろぎながら煎りたての一杯を味わうことができます。

ワイン部門のスタッフは基本的に全員ソムリエなどの資格保持者であり、コーヒー部門のスタッフもバリスタやローストなどの大会優勝者など精鋭揃い。今回は、それぞれのプロにご案内いただきながら、『TAKAMURA WINE＆COFFEE ROASTERS』の楽しみ方やワインとコーヒーの世界の面白さをじっくりご紹介します。

3700銘柄から、お気に入りのワインを見つけよう！

「当店では、どのスタッフに聞いても間違いないワインをおすすめできる自信があります」と話すのは、ワイン部門のリーダー藤目侑宏さん。自らもワインの難関資格「WSET」のLevel 3保持者で、大学時代から同店の常連だった筋金入りのワイン好き。

店内1階にはフランス・イタリア・スペイン・ドイツほか、日本、チリ、オーストラリアなど世界中のワインがズラリ。価格も500円から約500万円（！）まで、自社バイヤーやインポーターが徹底的に探し抜いた銘柄が並びます。

特に日本ワインは必ず現地の生産者に会うなどコミュニケーションを取った上で入荷をするそう。造り手の想いとともに、その年によって違う特徴や味の変化についてもお客さんに伝えられるのがスタッフとしても醍醐味。話を聞いていると、ワイン初心者でもどんどん魅了されてしまいます。

最新ワインサーバー「enomatic」で常時48種類のワインが試飲可能

施設の一番の目玉が、日本では最多という3台の「enomatic」によって常時48種を試飲できること。「白」「赤」「高級」に分かれ、プリペイドカードを購入しタッチパネルで自動注入されるシステムです。白・赤ワインは25㎖250円～、10万円ほどの高級ワインも10㎖700円～（変動あり）で飲めるとあって、購入前の味見だけでなく、ソムリエや飲食店関係者が勉強のためにテイスティングに訪れるとか。

試飲の種類は日々変わり、空いたら次の銘柄に入れ替え。「いつ来ても違った銘柄に出合えるので、毎週来られる方もいます。また、昼から少量ずつ飲み続けて夜までいらっしゃる方も」と藤目さん。フロアにはチーズや外国のおつまみなどアテも売られているので、ちょっとしたアぺタイムも楽しめるんですね！

好みの味を発見！「かんでんWITH YOU」編集部の試飲レポート

せっかくなのでおすすめのワインを試飲させていただきました。ひとつめは白ワイン。大阪『島之内フジマル醸造所』が造った「余市ケルナー2022」というワインです。なんと、6つのタンクのうち2つをタカムラ専用に醸造したオリジナルだそう。ラベルも社内のデザイナーが作成した肝入りの1本です。

ケルナー（ブドウの品種）らしい果実味がしっかりあり、甘すぎず、酸とのバランスも抜群。食中酒にもピッタリで、辛口好きにはたまらない味わいです。日本、特に北海道は年々ブドウのクオリティが上がっているなあと実感できるハイレベルな白ワインでした。

お次は高級赤ワインの「ニュイ・サン・ジョルジュ・プルミエ・クリュ・クロ・デ・フォレ・サンジョルジュ2021　ドメーヌ・ド・ラルロ」。非常に長い名前ですが、仏ブルゴーニュ地方で作られたピノ・ノワールを使ったワインです。1本25960円ですが、試飲なら10㎖700円から味わえます。

ブドウを房ごと使うため、茎の野性味がほのかに感じられ、かつ華やかな香り。「食事に合わるのはもちろん、ワインだけで完結できる完成された味わいはさすがだと思います」と藤目さん。「ドメーヌ・ド・ラルロ」はニュイ・サン・ジョルジュ村の中でも土地のテロワールを忠実に表現したワインを造ることで人気がある造り手とのこと。

普段はなかなか飲めないワインを少量から味見できるので、自分の経験値を上げる学びの場として通いたくなりますね。また、試飲以外のワインももちろん種類豊富なので、お店のスタッフに好みの味を伝えて、一緒に自分好みの一本を探してもらうのもおすすめです。

ドメーヌ・ド・ラルロはとても香りが良く、色々な料理にも合わせやすい味で、特に好みでした。このような高級ワインがお手頃な価格で試飲できるのはとても嬉しいですね！

ワインを選ぶようにコーヒーを選ぶ？スペシャルティコーヒーも

ワインや食品が並ぶ店内の一角には、大小のロースターが鎮座し、輸入されたばかりのコーヒー豆が麻袋ごと置かれています。コーヒーエリアはバリスタの高見徳宏さんが案内してくださいました。

まずいただいたアイスコーヒーの味わいにビックリ。「アイスコーヒー＝苦い深煎りの豆を使う」という認識だったのですが、こちらは浅煎りのエチオピア・ブラジル・インドネシアのブレンドで、軽い味わいなのに超フルーティー！

同店で仕入れる豆は、協会により高品質を認められた「スペシャリティコーヒー」、国際品評会で基準点以上を獲得した「カップ・オブ・エクセレンス」、そして生産者からダイレクトに仕入れた直取引の3種。それを店内で週に1度焙煎するのですが、敢えて「焼きすぎない（浅煎りにする）」のは意味があるそう。

「コーヒー豆も果実を発酵させて液体を抽出するという意味では、ワインと同じ。コーヒーチェリーというフルーツに土地のテロワール（自然環境による特徴）が表現されているので、その持ち味を消さないように、焼き過ぎずライトローストにしています」と高見さん。なるほど、素材の美味しさを活かすために手を加えすぎない、和食のような考えですね！

店頭には約40種の豆が陳列され、オシャレなパッケージや帯は全てオリジナル。「タカムラに来れば知らない豆に出合えます」との言葉通り、「コロンビア ゲイシャ エル ポルヴェニール」（50g4536円）や、「メキシコ オコテノ」（100g2268円）など非常に珍しいものも並びます。

コーヒー豆も、味見をせずに購入するのはちょっとリスキー…ということで、カフェスペースではホットコーヒー350円～でその味を確かめることができます。ホットコーヒーは本日の豆を使うので種類はおまかせですが、ハンドドリップコーヒー500円は14種から好きな豆を選べ、100g1000～2000円の高級豆も選択肢に！

ワインと同様、事前にテイスティングしてから購入できるという点で、まさに自分にピッタリの一杯を見つけることができるのですね。

店内にはたくさんの種類のコーヒー豆が並んでおり、眺めているだけでも楽しめます。素材の味を活かした浅煎りのコーヒーはとてもおいしく、こだわりのコーヒーをいただきたい方にオススメです。

お気に入りのワイン＆コーヒーをおうちでも楽しもう

ワインもコーヒーも嗜好品。とことん自分好みの味を探し抜いて、毎日の食生活を豊かに彩りたいものです。『TAKAMURA WINE＆COFFEE ROASTERS』は、理想の一本・一杯に出合えるだけでなく、知識豊富なスタッフに何でも聞くことができ、ワインとコーヒーの世界の扉を開いてくれる場所。試飲、カフェ、ショッピング…とフレキシブルに利用でき、大人のためのワンダーランドと言ってもいいかもしれません。

よしおちゃん

広々としたおシャレな空間で、こだわりのおいしいワインやコーヒーをいただきたい方はぜひ訪れてみてください。店内には本当にたくさんの種類のワインやコーヒーが並んでおり、「お気に入りの一品に出会うことができるかも」そんなワクワクする気持ちにさせてもらえる素敵なお店でした。