そこで今回は、一般的な家電の寿命、買い替えタイミング、安く購入できる時期の目安などについて、まとめて紹介します。家電の寿命が気になっている人や、家電をお得に買い替えたいという人は、ぜひ参考にしてください。
一般的な家電の寿命って? さまざまな家電の寿命一覧
はじめに、一般的な家電の寿命を知るために重要な3つのポイントについて説明します。家電の寿命は、使用する環境や使用方法などによって左右されるため、これらのポイントを考慮することが大切です。
消費動向調査の「平均使用年数」から寿命を見る
内閣府では、家電の買い替え状況などを調べる「消費動向調査」を定期的に行っています。この調査によると、主な家電の平均使用年数は下表の通りです。平均使用年数は家電によって異なり、電気冷蔵庫やルームエアコンは13年前後と、家電の中では比較的長く使われていることがわかります。
故障による買い替え率がすべての家電で50%を超えていることから、故障した後に買い替えているケースが大半だといえるでしょう。また、この調査によると大物家電ほど、一度購入すると長く使う傾向にあると考えられます。
品目 | 平均使用年数 | 故障による買い替え率 |
---|---|---|
電気冷蔵庫 | 13.0年 | 63.0% |
電気洗濯機 | 10.1年 | 74.2% |
電気掃除機 | 7.1年 | 63.3% |
ルームエアコン | 13.6年 | 65.1% |
カラーテレビ | 10.7年 | 64.8% |
修理が可能な期間や安全に使える期間も確認する
家電メーカーには、家電の製造を終了した後、一定期間、補修用の部品を保有しておくことが義務付けられています。使っている家電が壊れた場合、この期間内であれば補修用の部品を手に入れることができますが、この期間を超えると部品が入手しにくくなります。
つまり、メーカーの部品の保有期間を過ぎて家電が故障した場合、修理が難しく、買い替えになる可能性が高いということです。公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している補修用性能部品の保有期間は、以下の通りです。
製品名 | 年 |
---|---|
電気冷蔵庫 | 9 |
電気洗濯機 | 6 |
カラーテレビ | 8 |
電気釜 | 6 |
電気井戸ポンプ | 8 |
電気毛布 | 6 |
電子レンジ | 8 |
電気ポット | 5 |
ズボンプレッサー | 6 |
アイロン | 5 |
ラジオ | 6 |
開放式石油ストーブ | 6 |
製品名 | 年 |
---|---|
テープレコーダー | 6 |
白黒テレビ | 8 |
ミキサー・ジューサー | 6 |
扇風機 | 8 |
電気アンカ | 6 |
冷風扇 | 8 |
電気カミソリ | 6 |
電子ジャー | 6 |
ロースター | 5 |
ウィンドファン | 6 |
ヘアーカーラー | 5 |
製品名 | 年 |
---|---|
エアーコンディショナー | 9 |
電気掃除機 | 6 |
ステレオ | 8 |
電気コタツ | 6 |
冷水器 | 8 |
電気ストーブ | 6 |
換気扇 | 6 |
トースター | 5 |
電気パネルヒーター | 6 |
電気コンロ | 5 |
屋外排気式石油ストーブ | 7 |
また、「長期使用製品安全表示制度」によって、扇風機、換気扇、エアコン、ブラウン管テレビ、洗濯機(全自動・2槽式)の5つの家電に関しては、家電メーカーなどに対して、製造年や設計上の標準使用期間を表示することが義務付けられています。
表示されている設計上の標準使用期間が過ぎたら、家電の状態に注意するようにしましょう。
参考:全国家庭電気製品公正取引協議会 別表3 補修用性能部品表示対象品目と保有期間
経済産業省 長期使用製品安全表示制度
買い替えの目安かも!? 寿命が近い家電のサイン
家電を長く使っていると、使用中に普段はないような音や振動、においなどの変化が起きることがあります。これは家電の異常を知らせるサイン。こうした症状が現れた場合、家電の寿命が迫っているかもしれません。
異臭や異音、振動などがあった場合、すぐに家電を使うのをやめ、取扱説明書を読んだ上で、修理や買い替えなど適切に対処するようにしましょう。家電からのサインを放置して使い続けていると、思わぬトラブルに発展する恐れもあり、危険です。自己判断で使用を続けるのは、くれぐれも控えましょう。
家電の寿命がきたらお得に買い替え! チェックしたいポイント
家電製品の寿命が近づいて新しいものに買い替える際には、できるだけお得なものがいいと考える人も多いでしょう。そこで、家電を買い替える際にチェックしたい3つのポイントを解説します。
お得に家電を買える時期はいつ?
家電は、毎年のように新製品がリリースされています。新製品が発売される前後には、従来の製品が安く販売されることもあるため、お得に家電を買うチャンスだといえるでしょう。
また、特定の家電のニーズが高まるハイシーズンを避けて購入すると、家電をお得に買うことができる場合があります。例えば、夏場や冬場にはエアコンの需要が高まるため、エアコンの価格が上がりやすくなります。こうした時期を外して購入すると、価格を抑えることができるかもしれません。
実は省エネ対象製品も狙い目!
毎日使う家電は、初期費用だけでなくランニングコストである電気代を抑えることも大切。省エネタイプの家電を選べば、電気代の節約に効果的です。
その際に役立つのが、家電量販店や通信販売のWEBサイトなどに表示される「統一省エネラベル」です。統一省エネラベルとは、家電の省エネ性能を星の数で表したもので、その家電を1年間使った場合の電気代の目安などが記載されています。
統一省エネラベルは、冷蔵庫、照明器具、テレビ、エアコン、温水洗浄便座、電気温水機器、ガス・石油温水機器に掲載されています。ラベルを参考にしてより省エネ性能の高い家電を選ぶと、電気代の節約に役立つでしょう。
参考:経済産業省 資源エネルギー庁 統一省エネラベルが変わりました
下取りやフリマアプリなどの活用も検討しよう
エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの家電は、処分する際にリサイクル料金を支払うことが定められています。家電量販店などに引き取りを依頼する場合や、新しい家電に買い替える場合には、収集運搬料金とリサイクル料金を支払う必要があります。古い家電を下取りに出す場合も同様です。
もし家電の状態に問題がなく、引き続き使えるのであれば、フリマアプリやリサイクルショップなどを通じて、必要としている人に販売したり譲渡したりすることもできます。
関西電力では、電気製品を再利用する取組みの一環として、使用済みのパソコンを買い取り、再生処理を施してさらにスペックを高めたものを、家庭や教育現場などに向けて販売する「使用済みパソコンの再生事業」に取り組んでいます。この取組みについては、こちらの記事でより詳しく説明しています。
家電の寿命を見極めて適切な買い替えタイミングを知ろう
家電の寿命は、使用する環境や使用方法などによって異なります。家電の適切な買い替えタイミングを知るには、平均使用年数や補修用部品の保有期間などを参考にしながら、家電の状態をしっかりと見極めることが重要です。家電の買い替えにあたっては、電気代の節約に効果的な省エネタイプの家電など、ライフスタイルに合わせて家電を選ぶようにするとよいでしょう。
けいちゃん
新しい家電を買うタイミングや古い家電の処分方法を意識することで、お得に家電の買い替えができますね!