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寒くなる冬は、エアコンの暖房を上手に使って暖かく過ごしたいものです。しかし、節電のためにとエアコンの暖房設定温度を低くして、「思ったより寒い」と感じたことがある人もいるのではないでしょうか。そこで、暖房の設定温度は何度が適切なのか、わかりやすく解説します。設定温度の平均や節電方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

環境省が推奨する「20℃」は設定温度ではなく室温!

画像: 環境省が推奨する「20℃」は設定温度ではなく室温!

環境省が、地球温暖化対策に役立つライフスタイルとして国民に呼びかけている「WARM BIZ(ウォームビズ)」では、暖房器具を使うときの室温について、20℃を目安として設定することを推奨しています。これは、暖めすぎによって余計なエネルギーを消費することを防ぐための目安です。暖房に必要なエネルギー使用量を抑えて、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素(CO2)を削減するためには、室温を20℃にするのがおすすめとされています。

ただし、ここで気をつけたいのは、20℃というのは設定温度ではなく、あくまで室温だということ。つまり、暖房の設定温度を20℃に設定しなければならないというわけではありません。

室温は、エアコンの性能、家の日当たりや断熱性能、地域の気象条件などによって左右されます。住宅の環境によっては、室温を20℃にしようとすると、設定温度が20℃を超える場合もあるでしょう。逆に、断熱性の高い住宅であれば、暖房をつけなくても室温が20℃になるかもしれません。大切なことは、室温をチェックしながら適切な温度設定を行い、暖めすぎを防ぐことなのです。

2022年の暖房設定温度の平均は「25℃」

実際のところ、エアコンの暖房を使っている人の、平均設定温度はいったいどれくらいなのでしょうか? 平均の暖房設定温度と室内温度に関する調査を参考に、暖房ユーザーの実態を見ていきましょう。

パナソニック株式会社による調査の結果、2022年10月~11月中旬の暖房の平均設定温度として、もっとも回答が多かったのは25℃、続いて回答が多かったのは23℃でした。全体として22~25℃に設定しているユーザーが多いということがわかります。

画像: 2022年の暖房設定温度の平均は「25℃」

室内温度の平均は「22℃」

この調査では、エアコンを使用した際の部屋の温度変化を表す平均の「室内温度」についても分析を行っています。こちらによると、同期間内の平均室内温度は22℃だったとのことです。

前述の通り、室内温度は家の日当たりや断熱性能、気象条件などの影響を受けるため、設定温度と室内温度が一致しないケースもあるとのことですが、実際の室内温度は、環境省が推奨している20℃より高めであることがわかりました。

このように、今回の調査によって、エアコンの暖房ユーザーの設定温度は全体としてやや高めであり、それによって室内温度も推奨の20℃より高くなっていることが明らかになりました。

参考:パナソニックが教える冬のエアコン節電術

暖房の電気代は高くなりやすい!?節電しながら暖かく過ごす方法

画像: 暖房の電気代は高くなりやすい!?節電しながら暖かく過ごす方法

実は、エアコンの電気代は、夏場の冷房利用時よりも冬場の暖房利用時の方が高くなりやすいのです。その理由は、室内と室外の温度差にあります。冬は外気温が低く、夏よりも外気温と設定温度との温度差が大きくなるため、設定温度に合わせようと、より多くの電気を使ってしまうのです。

具体例を挙げて説明しましょう。例えば、冬で外気温が0℃のとき、暖房の設定温度を20℃にすると、外気温との温度差は20℃。これに対して、夏の外気温が35℃のとき、冷房の設定温度を20℃にしたと仮定すると、外気温との温度差は15℃です。

外気温と設定温度の温度差が大きいと、設定温度に近づけるためにエアコンがより多くの電気を消費します。そのため、温度差が大きい冬場の方がより多くの電気を使い、電気代が高くなる傾向にあるのです。

こうした背景から、冬場にエアコンの暖房を使うときには、節電に取り組むことが重要になると言えるでしょう。そこで、節電しながら暖かく過ごすための方法を4つ紹介します。

エアコンの使い方を工夫する

エアコンの設定温度は、室温が20℃になるように調整しましょう。暖めすぎを防ぎ、電気の使用量を抑える効果が期待できます。ただし、節電になるからといって寒いのを我慢するのはNG。くれぐれも体調と相談しながら無理のない範囲で節電を心がけましょう。

エアコンの上手な使い方については、こちらの記事でも詳しく説明しています。もっと知りたいという人は、ぜひ併せてご覧ください。

湿度を意識し、体感温度を上げる

画像: 湿度を意識し、体感温度を上げる

室内に温度計、湿度計を置いて、室内の状況を常に確認できるようにしておくと、暖房の使いすぎを防ぐのに役立ちます。特に、同じ部屋にずっといると、実際の温度よりも寒く感じたり、暖かく感じたりすることがあります。温度計や湿度計があれば、室温をすぐに確認できるため、設定温度を高くしすぎることを防止できるでしょう。

また、同じ設定温度であっても、湿度が高い方が体感温度が高いとされています。湿度を上げると乾燥を防ぐこともできるため、風邪などの予防にもなるでしょう。加湿器などを上手に活用して、暖房の設定温度を上げなくても暖かく感じられる工夫を心がけましょう。

重ね着をする

画像: iStock.com/fotostorm

iStock.com/fotostorm

重ね着をすることで暖房の設定温度を抑えられれば、節電に繋がります。重ね着のコツは、首、手首、足首の「3つの首」を重点的に暖めること。ネックウォーマーやレッグウォーマーなどを使うと、厚着しすぎることなく暖かく過ごすことができるため、おすすめです。

また、眠るときには首元にタオルを巻いておくと、布団の隙間から入ってくる冷気をシャットアウトすることができます。

体を温める食べ物を食べる

画像: 体を温める食べ物を食べる

寒い冬の夜に温かい鍋を家族で囲むと、体だけでなく室内もポカポカと温まります。暖房の設定温度を抑えるのにも役立つでしょう。それに加えて、鍋からの湯気によって加湿効果も期待できます。湿度が上がることで体感温度も上がるため、暖房の節電に効果的です。

より体を温める効果を高めたいなら、鍋の食材に根菜類を使うのがおすすめ。特にショウガは、体を内側からあたためる効用があります。家族みんなで体の中から温まって、寒い冬を元気に乗り切りましょう。

参考:環境省 ウォームビズ(WARMBIZ)とは

画像1: 暖房の設定温度は何度が適切?設定温度の平均や節電方法も紹介!

寒くなってきたので、最近はよく鍋を食べています!体が温まれば節電効果に繋がりますし、野菜を多く取ることで風邪予防にもなって、一石二鳥ですね!

適切な設定温度と無理のない節電で暖かく過ごそう

画像: iStock.com/Edwin Tan

iStock.com/Edwin Tan

寒い冬を暖かく過ごすために欠かせないエアコンの暖房。しかし、エアコンの暖房は、冷房より多くの電気を使う傾向にあります。そのため、室温20℃を目安とした適切な設定温度にするとともに、無理のない節電に取り組むことが大切です。暖房の設定温度を高くしなくても、湿度や着るもの、食べるものをうまく利用することで体感温度を上げることもできます。無理のない節電に取り組みながら、暖房を効率よく利用して暖かく過ごせるように心がけましょう。

画像2: 暖房の設定温度は何度が適切?設定温度の平均や節電方法も紹介!

みかりん

今年は暖冬と言われていますが、暖房をつけないと過ごせないほど寒い日もあると思います。ついつい、設定温度を高くしてしまいがちですが、室温が20℃になるように工夫して過ごしましょう!

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