そこで、今回は電子レンジの寿命についてわかりやすく解説します。この記事を読めば、電子レンジの寿命や危険なサイン、長持ちさせるための上手な使い方がわかるようになるでしょう。
※この記事は2022年10月19日に公開した内容をアップデートしています。
電子レンジの寿命(耐用年数)は約10年
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電子レンジの寿命は、一般的に約10年といわれています。というのも、電子レンジの主要な部品であるマグネトロンの寿命が10年前後となるためです。もちろん、使用回数などによっても変動するため、電子レンジの寿命が10年程度というのはあくまで目安です。
マグネトロンとは、食材を温めるためのマイクロ波を放出する部品です。電子レンジは、マイクロ波によって食材に含まれる水分子を振動させ、発生した摩擦熱で食品全体を温めます。そのため、マグネトロンが故障してマイクロ波が放出できなくなると、電子レンジそのものが機能しなくなってしまうのです。
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電子レンジの仕組みについて詳しく知りたいという方は、以下の記事がオススメです。
特に、オーブン機能などたくさんの機能を備えた多機能オーブンレンジは、より多くの部品が使われているため、寿命が短くなることがあります。
電子レンジの寿命を超えて使い続けると、最悪の場合発火などのトラブルが発生する可能性もあります。電子レンジに付属されている仕様書や取扱説明書をよく読み、適切なタイミングで買い替えができるように心がけましょう。
電子レンジの買い替え時期は購入から8年後
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20年、30年と使い続けている方もいるかもしれませんが、一般的に電子レンジの寿命は約10年間とされています。一方で、電子レンジを修理できる期間にも限りがあるということを知っておきましょう。
家電製品などのメーカーは、製造を終了した後、修理などのために一定期間は部品を保有しておくことが義務付けられています。電子レンジの場合、製造打ち切り後の部品保有期間は8年間とされています。つまり、製造打ち切り後8年以内であれば、電子レンジを修理できる可能性があるのです。
逆に、製造打ち切りから8年以上経っている電子レンジに関しては、修理用の部品がメーカーに保管されていないことも十分考えられます。このような場合は、修理するのは難しいと考えた方がよいでしょう。
したがって、電子レンジを購入してから8年が経過している場合は、修理よりも買い替えを検討する方が賢明です。今使っている電子レンジがいつ製造終了になったかは、各メーカーのWEBサイトなどで確認することができます。また、製品によっては、本体の側面などに貼付されているシールや仕様書、取扱説明書に製造年が記載されている場合もあります。
危険なサイン? 電子レンジを買い替える7つの症状
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電子レンジに次のような症状が見られるようになったら、買い替えを検討すべきタイミングが訪れているのかもしれません。ただし、取扱説明書などで推奨されていない使い方をしているときにも、同じような症状が見られる場合があります。適切な使い方をしていても同様の症状が現れるとき、対応策を講じても改善が見られないときには、買い替え時期が迫っているサインと考えるのがよいでしょう。
①食品が温まらない
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食品がなかなか温まらないときは、マイクロ波を出すマグネトロンが劣化している可能性があります。マグネトロンの寿命が迫っていることも考えられるため、買い替えを検討した方がよいかもしれません。
マグネトロンは電子レンジの主要部品。これが劣化してしまうとレンジ機能が使えなくなってしまう可能性が高いのです。電子レンジで温めるのに以前より時間がかかるようになったときなども、同様の原因が考えられます。
②使っている途中で止まる
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停止ボタンなどを押していないのに電子レンジが稼働中に突然止まるときは、センサー部分などの異常が考えられます。途中で一時停止することが繰り返されるような場合には、部品の接続が悪くなっているのかもしれません。
製品によっては、モニター部分にエラーコードなどが表示される場合もあるため、取扱説明書で正しい対処方法を確認しましょう。
③画面や操作ボタンが正しく動作しない
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電子レンジの画面がうまく表示されなかったり、操作ボタンが正しく動作しなかったりする場合も、電子レンジの故障が迫っている兆候かもしれません。こうした症状が見られる場合、スイッチを消してから一旦コンセントを抜いてみましょう。数分後にもう一度差し込んで操作すると、解消することがあります。
④使用中に異音や異臭がする
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正常に電子レンジが稼働しているときには「ブーン」といった音がします。しかし、普段とは違う音がしたり、異臭がしたりするときには、要注意。
電子レンジの部品の破損、劣化によって異音や異臭が発生している可能性などが考えられます。取扱説明書を確認し、記載の対処方法に従っても解決しないようであれば、修理用の部品が保有されているかメーカーに問い合わせてみるのも手です。
⑤使用中に火花が見える
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電子レンジで金属や水分の少ない食品を温めると、火花が発生することがあります。しかし、容器や食品の水分量が適切にもかかわらず庫内で火花が散ったときは、何らかのトラブルが疑われます。場合によっては、電子レンジの金属板などが故障している可能性も考えられるため、すぐに使用を中止しましょう。
⑥ドアの閉まりが悪い
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電子レンジのドアの閉まりが悪いなど、ドアの可動部分に違和感があるケースは、ネジの緩みの発生やヒンジ、アームバネといった部品の劣化が原因として考えられます。たかがドアの不具合と軽視せず、状態に応じて修理や買い替えを検討するとよいでしょう。
⑦使用中にブレーカーが落ちる
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ほかの家電製品のコンセントを抜き、電子レンジのコンセントだけを接続したときにブレーカーが落ちるようであれば、電子レンジによる漏電が疑われます。漏電は、火災などにつながるおそれがある危険な状態ですので、すみやかに電気業者に対処してもらいましょう。もしものトラブルが起きたときのために、駆けつけサービスなどを検討しておくとよいでしょう。
電子レンジを長持ちさせる7つの方法
電子レンジを長く使うためには、ちょっとしたコツがあります。故障につながる原因をできるだけ避け、安全に使うために、次のような点に注意しましょう。もちろん、取扱説明書などに記載されている使用方法をしっかりと守ることは大前提です。
①高熱や湿気を避ける
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湿気や熱は、電子レンジが故障する原因の一つ。ガスコンロや炊飯器、電気ポットなど、湯気や熱の発生するものは遠ざけるようにしましょう。また、電子レンジ本体にアース線がついている場合には、正しく接地して漏電による感電事故を防ぎましょう。
②安定した平らな場所に設置する
![画像: ②安定した平らな場所に設置する](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783624/rc/2022/10/19/5e783619a7aa365dceb87ec054184095fcfe0072.png)
電子レンジは精密機器ですので、安定した平らな場所に設置することが大切です。不安定な場所に設置していると、使用のたびに振動や揺れが発生し、故障を誘発する可能性があります。また、地震などの非常時に電子レンジが落下し、故障だけでなくケガなどの事故につながるリスクもあり危険です。
また、仕様書や取扱説明書などには、電子レンジを上部や背面、左右の壁などから離して設置するよう、適正な距離が記載されていることが一般的です。壁などから一定の距離を開けて設置するのは、電子レンジが放熱しやすくするためです。
壁などに密着したままだと、電子レンジの中に熱がこもってしまい、故障につながることがあります。あらためて、電子レンジが置かれている周囲の状況を確認し、取扱説明書などに従って適切に設置されているかを確認しましょう。
③使用後はこまめに掃除する
![画像: iStock.com/tab1962](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783624/rc/2022/10/19/2cc3d28b4ae7eebf9d0d31ed8a041593d84c4386_xlarge.jpg)
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電子レンジを長く使うには、使用後すぐ、濡らした布巾などで庫内を拭くといったお手入れが必要です。電子レンジの庫内には、食品の油分や水分などが飛び散っていることが多く、汚れがついたままにしているとセンサーなどの反応が悪くなることがあるからです。
また、汚れをそのまま放置すると、こびりついたり、ニオイの原因になったりすることも。使用するたびに布巾できれいに拭き取ることを習慣にしましょう。もし、汚れがひどい場合には、中性洗剤を溶かしたぬるま湯に布巾を浸し、固く絞って拭き取るときれいになる場合もあります。取扱説明書などに記載されている通りに、日頃からこまめなお手入れを心がけましょう。
④アルミホイルなどの金属は入れない
電子レンジにアルミホイルなどの金属を入れて使用してしまうと、火花や大きな音が出る場合があります。これは、電子レンジのマイクロ波が金属に反応してしまうためです。これによって電子レンジ庫内が傷つくこともあり、故障につながるおそれがあります。
そのため、アルミホイルをはじめ、スプーンやフォークなどの金属は電子レンジで使用しないように注意を払いましょう。また、お皿の一部に金属の装飾や塗装があるものも、電子レンジでの使用は控えるようにしましょう。
⑤空焚きをしない
![画像: ⑤空焚きをしない](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783624/rc/2022/10/17/e790f1787d9b650784a332fbd088ad7073001807.png)
電子レンジに食品を何も入れないまま稼働させる「空焚き」は故障の原因となります。電子レンジのマイクロ波は、食品の中に含まれる水分に反応します。庫内に何もない状態だと、マイクロ波が不安定になりやすく、マグネトロンの劣化を早めてしまうことも。
⑥水分の少ない食材は加熱時間に注意する
![画像: ⑥水分の少ない食材は加熱時間に注意する](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783624/rc/2024/02/27/6a9a31e40817f721522098904817fe834ac9a3fc_xlarge.jpg)
水分に反応するというマイクロ波の性質上、水分量の少ない食材を電子レンジで温めると、火や煙が発生してしまう場合があります。発火や発煙は電子レンジの故障につながります。
水分量の少ない根菜類や豆類などを電子レンジで温める際には、水に浸したまま温めるとよいでしょう。取扱説明書には、食材別の温め方などが記載されているケースもありますので、記載された方法で温めるようにしましょう。
⑦連続して長時間使用しない
電子レンジを連続して長時間使用すると、本体が熱くなってしまいます。熱がこもることで、さまざまな支障をきたし、壊れてしまう可能性も否定できません。
そのため、続けて使いたい場合は、使用する間隔を空け、電子レンジ本体が冷めるのを待つようにしましょう。
電子レンジの2つの処分方法
![画像3: iStock.com/AndreyPopov](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783624/rc/2022/10/17/ac5be432c57bd1b966a24a9c98b82f6db2e57cf1_xlarge.jpg)
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不要になった電子レンジを処分する方法は、大きく分けて粗大ごみに出す方法と、店舗に引き取ってもらう方法の2種類です。なお、処分の際にはお住まいの自治体が定める方法に従い、適切に処分するようにしましょう。
①粗大ごみとして出す
多くの自治体では、電子レンジを粗大ごみとして回収しています。粗大ごみを捨てる場合には、あらかじめ自治体の粗大ごみの回収窓口に申し込み、捨てる日時を連絡し、処理手数料を支払う必要があります。詳しくは、お住まいの自治体に確認し、指定された方法で処分するようにしてください。
②買い替えのときに引き取ってもらう
国は、電子レンジなど小型の家電製品のリサイクルを促進するため「小型家電リサイクル法」という法律を定めています。家電量販店などでは、不要になった家電製品を回収しリサイクルする店舗もあります。なお、店舗による回収の場合には、家電製品ごとに回収手数料が発生する場合もあるため、事前に店舗などに確認しましょう。
まとめ:電子レンジは8年を目安に買い替えよう
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電子レンジの寿命が迫ってくると、さまざまなサインが現れます。こうした兆候を見逃さず、適切なタイミングで修理や買い替えを検討することが大切です。また、電子レンジなどの家電メーカーには、製造打ち切り後も一定期間、部品を保有しておくことが定められています。電子レンジの場合は8年間であるため、修理か買い替えかで迷う場合には、この期間を一つの目安とするとよいでしょう。
電子レンジは生活に欠かせない便利な家電の一つですが、故障の前兆に気づかず使い続けてしまうと、思わぬトラブルに発展するおそれもあります。日頃から適正な使い方やお手入れを心がけ、タイミングを見ながら買い替えを検討するなどして安全に使い続けたいですね。
![画像: 電子レンジの寿命は何年持つ?危険なサインや長持ちさせる方法も解説](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783624/rc/2022/10/17/e30a11e28625c4ac939acf1551cc0ccfe1852201.jpg)
みなぱん
こうして記事にまとめることで、私も「電子レンジの買い替えのサインを見逃しているかも…?」と実感しました。電子レンジを安全に、長く使えるよう、日ごろのこまめな掃除などから始めようと思います!