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空前のサウナブームが続いています。若者や女性にもユーザー層が広がり、ユニークなサウナイベントも多く行われています。滋賀県の琵琶湖畔では、自然をそのまま活かしたアウトドアサウナイベントが……!サウナ×琵琶湖の魅力を存分に堪能できる最高のイベントをレポートします。

空前のサウナブーム

飛ぶ鳥を落とす勢いのサウナブーム。全国各地、いたるところに新たなサウナ施設がオープンし、元々サウナのあった温浴施設でも最新サウナ機器が導入されリニューアルされているところも多々あります。サウナ好きのことを“サウナー”と愛称で呼ぶなど、いまやサウナは1つのカルチャーとなりつつあります。

滋賀のサウナ事情

関西にはたくさんのサウナがありますが、実はエリアによって個性があります!
特に滋賀は、琵琶湖をはじめとする雄大な自然に囲まれながらととのえるアウトドアサウナの宝庫で、テントサウナ対応のキャンプ場やグランピングコテージがたくさんあります。琵琶湖の湖畔で雄大な景色を眺めながら、琵琶湖を日本一大きな水風呂代わりにアウトドアサウナを楽しめるんです。

また、大阪では、繁華街に大きなサウナ施設が数多く存在し、特に男性のサウナーから高い支持を集めています。ロウリュウやアウフグースなどの熱波イベントが多いのも大阪サウナの特徴です。
一方、京都にはサウナ付きの銭湯が多く、多くの銭湯では入浴料だけでサウナを楽しむことができます。また、京都の豊富な地下水を使用した銭湯も存在し、“ととのい”のポイントとなる水風呂の肌あたりが柔らかで、多くのサウナーを魅了しています。

アウトドアサウナは秋こそベスト

画像: アウトドアサウナは秋こそベスト

野外で楽しむスタイルのアウトドアサウナでは、野外に設置された木屋や自分で組み立てたテントサウナを使用します。サウナで十分に体を温めたあとは、湖や海、川に飛び込んでクールダウン。そのあとは、自然の中でじっくり外気浴を楽しむのがお決まりです。

森の香りや木々のざわめき、心地よい風など、室内では感じることのできない心地よさを堪能できるアウトドアサウナですが、サウナで“ととのう”以外の楽しみ方も。サウナに入ったあとに、そのまま川遊びをしたり、BBQでお腹を満たしたり、そのままテントを張って宿泊したり…。とにかく心身ともにリフレッシュできるのです。

そんなアウトドアサウナのベストシーズンは、実は“秋”なんです。というのも、アウトドアサウナでは、川や湖、海などで水風呂を楽しむのが定番。夏は気温が高く、しっかりと水分補給をしないと熱中症になってしまったり、水風呂の水温も高いため、“ととのい”が感じにくいこともしばしば。冬はサウナ室と外気温のギャップが大きいため、「ととのいやすい」というサウナーもいますが、慣れていない場合はヒートショック(温度差によって血圧が急に変動し、身体がダメージを受けること)を起こしてしまうこともあるため注意が必要。その点、春や秋は水風呂や外気浴をするのに最も適しており、心地よくととのうことができるのです。

「ARE.SAUNA」主催者に聞く、テントサウナ×琵琶湖の楽しみ方

画像1: 「ARE.SAUNA」主催者に聞く、テントサウナ×琵琶湖の楽しみ方

今回は、2016年から琵琶湖を中心にアウトドアサウナのイベントを行ってきた、アウトドアサウナイベントの先駆者「ARE.SAUNA」の藤山誠さんにお話しをうかがってきました。
藤山さんがサウナに魅了されたのは2012年。サウナ漫画「サ道」の作者であるタナカカツキさんからサウナの入り方を教えてもらったのがきっかけだったのだそう。
初めてのサウナですっかりサウナの虜になった藤山さんは、サウナのことを調べていくうちに、サウナ発祥の地であるフィンランドのサウナに入ってみたいと思い、すぐさまフィンランドで主流のテントサウナの購入を決意。

画像2: 「ARE.SAUNA」主催者に聞く、テントサウナ×琵琶湖の楽しみ方

「フィンランドのサウナって日本とは全然違うんですよね。暗いロッジに、男性も女性も子どももみんな一緒に入って、身体が温まったら湖に飛び込んで。そんな体験を僕もしたいと思って探してみたんですが、当時日本にはそんな施設はなかったんです」

施設を作るのは厳しいため、まずはテントサウナを買って湖畔でやってみようとすぐさまテントサウナを注文。テントサウナはわずか3日あまりでフィンランドから到着し、それから藤山さんのアウトドアサウナの生活が始まったのだといいます。
最初は友人たち10名ほどから始まったテントサウナイベントも、口コミから、いつしか全国各地のさまざまなアウトドアイベントや音楽フェスに呼ばれるように。2016年からは毎週のようにテントサウナイベントを行ってきたのだそう。
コロナ禍以降は、2016年から毎月イベントを行っていた近江舞子の雄松館プライベートビーチを活動の拠点にして、月1回、2泊3日のテントサウナイベントを開催しています。

琵琶湖ならではのととのい方、琵琶湖の魅力

画像1: 琵琶湖ならではのととのい方、琵琶湖の魅力

「全国各地にあるいろんな川や湖、海でサウナイベントを行ってきましたが、やっぱり琵琶湖が一番です」と話す藤山さん。
「琵琶湖は日本一広い湖なので、空も周りを取り囲む景色もとにかく壮大なんです。僕は“ととのう”=“自然と一体化する”と捉えているので、よりととのえるのはやはり琵琶湖ではないかと思います。湖との一体感、空との一体感、景色との一体感…。施設の小さい銭湯では味わえないととのい方がここではできるんです」

画像2: 琵琶湖ならではのととのい方、琵琶湖の魅力

琵琶湖の中でも、雄松館のプライベートビーチは格別だといい「ここから見る琵琶湖の景色とか、ビーチのような白い砂浜とか、透明な水とか…圧倒的に美しいんですよね。遠くには青色のグラデーションになった山々が見えたりと、とにかく素晴らしいんです」

「ARE.SAUNA」のイベントに潜入

画像: 「ARE.SAUNA」のイベントに潜入

イベント概要

毎月1回、2泊3日で行われるというテントサウナイベント。開催を知らせるInstagramには

「2泊3日の限定30人の新しい国。
(ここ、DM含め定員達し次第締切)
近江舞子は雄松崎という美しい湖畔。
雄松館という旅館のプライベートビーチ。
10月の琵琶湖で温冷をくりかえしふかいリラックスと自我拡張。
健康な皮膚と血管で水平な精神世界に没入する場をつくります。」

との文言が。藤山さんいわくテントサウナのイベントは「サウナを中心とした新しい村を作っている感覚」とのこと。「3日間開催していますが、サウナに入るタイミングも帰るタイミングもすべて自由です。薪を付けたり、ロウリュウしたり、音楽かけたり…すべて参加してくださる皆さんに託しています」。
つまり、参加する人全員がこのイベントの作り手となるのです。

画像1: イベント概要
画像2: イベント概要
画像3: イベント概要

夜になったら、雄松館へ行って夕食を食べて、また夜にサウナに入って…と、過ごし方は人それぞれ。「雄松館のお母さんがおいしいご飯を作ってくれるし、旅館なので寝るところもある。外で寝たい人はテントを張るのもOKです」と藤山さん。

また「ARE.SAUNA」のテントサウナイベントには、ナチュラルワイン屋さんやカレー屋さんなど、毎回さまざまな屋台も出店。サウナの合間に屋台グルメも楽しむこともできるのです。

いざ、テントサウナを体験!

画像1: いざ、テントサウナを体験!

せっかく来たので、やっぱりまずはサウナで“ととのい”を体験。温められたテントサウナの中へ入ってみます。テントの中は60~70度ほどに設定されており、薪ストーブからはパチパチと心地よい音が聞こえてきます。

画像2: いざ、テントサウナを体験!

ロウリュウ用の水が入ったバケツも置かれており、だれでも自由にロウリュウできるとのこと。今回はせっかくなのでロウリュウの達人でもある藤山さんにお願いして、実際に体験してみることに。サウナストーンに水をかけると、水蒸気が発生し、体感温度が上がります。すかさず熱風をテント内に循環させるために、白樺の若枝を束ねたヴィヒタでロウリュウします。

画像3: いざ、テントサウナを体験!

テントにはヴィヒタの爽やかな香りが広がります。香りによるリラックス効果も高いヴィヒタですが、サウナの聖地・フィンランドでは、これで身体をたたくようにして使用する“ウィスキング”とよばれるマッサージにも使われているのだそう。実際に身体をヴィヒタで叩いてもらうと、血のめぐりがよくなり、どんどん汗が出てきます。

画像4: いざ、テントサウナを体験!

限界を迎えたら、テントを飛び出して、琵琶湖へダイブ。「いまが一番気持ちのいい時期ですよ」という藤山さんの言葉の通り、湖の水は冷たすぎず、最適な温度。湖にぷかぷか浮いて目をつぶり、“ととのい”を感じます。目を開けると360度の大パノラマが広がり、琵琶湖の雄大な自然と空と湖とまさに一体化したような感覚に。

画像5: いざ、テントサウナを体験!
画像6: いざ、テントサウナを体験!
画像7: いざ、テントサウナを体験!
画像8: いざ、テントサウナを体験!

湖から上がったら外気浴でしばらく休憩。このように「サウナ→水風呂→外気浴」を繰り返していきます。もちろん、無理は禁物です。しっかり水分補給をして、体に異変があればすぐに休むようにしましょう。

画像9: いざ、テントサウナを体験!

一通りサウナを楽しんだところで、屋台グルメも楽しんでみることに。「添加物を使用していないナチュラルワインは身体にいいし、深酔いしないので、サウナとの相性がいいんですよ」とのことで、まずはナチュラルワインを注文。

画像: 京都を拠点に活動する移動型ナチュラルワインスタンド『eau wine stand』。1杯1000円

京都を拠点に活動する移動型ナチュラルワインスタンド『eau wine stand』。1杯1000円

サウナ上がりには“サ飯”も欠かせません。この日はスパイスカレーのお店が来ているということで、カレーも注文してみました。

画像: 普段は間借りで営業しているという『DALA JOULE』が出店

普段は間借りで営業しているという『DALA JOULE』が出店

画像10: いざ、テントサウナを体験!
画像: この日は豆やカブを使ったベジタリアンカレー。少しずつ混ぜて、味変しながら食べるのが楽しい

この日は豆やカブを使ったベジタリアンカレー。少しずつ混ぜて、味変しながら食べるのが楽しい

サウナ後にワインとカレー、なんとも贅沢な時間です。お腹いっぱいになったところで、またサウナへ。日が暮れるまで、思う存分サウナを堪能しました。

画像11: いざ、テントサウナを体験!

琵琶湖の魅力を体感

マリンスポーツやBBQなどたくさんの人たちでにぎわう近江舞子ですが、「ARE.SAUNA」は雄松館のプライベートビーチ貸し切りなので、ゆっくりとした時の流れを感じられます。ゆらゆらと揺れる水面や、やわらかな風、向こう側に見える山々と、琵琶湖ならではの絶景を十分に堪能することができるでしょう。
そして、サウナの醍醐味である“ととのい”。銭湯や温泉のサウナではなかなかととのえないという人も、琵琶湖だったら無理せずごくごく自然にととのえるはず。心静かに周りの自然を受け入れることで、心身ともにリフレッシュしてみてくださいね。

サウナイベントを通して琵琶湖畔の魅力を堪能しよう

アウトドアサウナに興味があっても、なかなか勇気が出ないという人は、まずはサウナイベントに参加してみるのをおすすめします。“自然と一体化する”ために性別も年齢もさまざまなサウナーが集まる「ARE.SAUNA」。どこまでも続く湖と、連なる山々に囲まれながら過ごす極上のひととき。琵琶湖の自然を全身で感じられる“ととのい”の場所がここにはありました。

取材協力:ARE.SAUNA
https://www.instagram.com/are.sauna/

画像: そのまま琵琶湖にダイブ!圧倒的絶景のテントサウナ「ARE.SAUNA」

けいちゃん

大自然の中で入るサウナは格別でした!

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。

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