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毎日使う洗濯機には、知らず知らずのうちに汚れが蓄積しています。洗濯機が汚れたままでは、洗濯物に汚れがつくこともあり、気持ちよく洗濯ができません。

そこで今回は、洗濯機の掃除のやり方について、家事代行やハウスクリーニングのプロフェッショナルであるベアーズに詳しく聞きました。汚れる原因や、洗濯槽の掃除のコツも解説してもらいましたので、これを読めば、洗濯機を丸ごと掃除できるようになっているでしょう。洗濯機の掃除方法がよくわからないという人は、ぜひ参考にしてみてください。

株式会社ベアーズ

日常の掃除から、料理、買い物、洗濯、アイロンがけなど、家事全般のサービスを提供している。家事代行やハウスクリーニングのプロフェッショナル。

https://www.happy-bears.com/

※この記事は2023年12月8日に公開した内容をアップデートしています。

洗濯機が汚れる原因

画像: 洗濯機が汚れる原因

洗濯機が汚れる原因は、大きく分けて4つあります。それぞれ項目ごとに確認していきましょう。

カビ

洗濯機は、湿気がこもりやすく、カビが発生しやすい環境です。特に、洗濯槽の裏側やパッキンなどは、常に湿っているため、洗濯したあとに洗濯機のフタを閉めたままにしておくと、内部に湿気がこもって、カビが発生しやすくなってしまいます。

また、脱いだ衣類を洗濯カゴではなく、そのまま洗濯機の中に入れることも、カビを発生させる原因に。1日着ていた衣類にはさまざまな汚れがついています。そのまま洗濯機の中に入れると、内部の湿気と合わさって、カビが発生しやすくなります。脱いだ衣類は、洗濯するまで洗濯機の中に入れず、カゴなどに入れておきましょう。

洗濯用洗剤の残り

画像: 洗濯用洗剤の残り

洗濯用洗剤は、洗濯物をきれいにするのに欠かせないものですが、その一方で、洗濯槽を汚す原因の一つでもあります。

洗濯用洗剤には、界面活性剤やアルカリ剤などの成分が含まれています。これらの成分は、洗濯物の汚れを落とすのに効果的ですが、使いすぎたり、溶け残りが発生したりすると、洗濯槽に付着して汚れの原因となることがあります。

特に、粉末洗剤は溶け残りが発生しやすく、洗濯槽に付着して、カビや雑菌の栄養源となる可能性があります。また、液体洗剤でも、濃縮タイプや柔軟剤入り洗剤などは、洗濯槽に残りやすい傾向があるので、洗濯用洗剤は規定の量を守るように心がけましょう。

衣類の汚れやホコリ

画像: 衣類の汚れやホコリ

洗濯物に付着した汚れやホコリが、洗濯槽に付着し、汚れの原因となります。

特に皮脂汚れは洗濯槽にこびりつきやすく、カビや雑菌の栄養源となる可能性があります。また、泥汚れは洗濯槽の底に溜まりやすく、洗濯槽の排水不良の原因となることがあります。衣類から出るホコリや糸くずも、洗濯槽に付着し、汚れの原因となります。乾燥機付きの洗濯機などから出るホコリや糸くずは、洗濯槽のフィルターに詰まり、洗濯機の性能を低下させる原因となることもあるので注意が必要です。

水道水のミネラルでできる水垢

水道水には、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分が含まれています。これらのミネラル成分は、洗濯や乾燥の過程で蒸発し、洗濯槽に水垢として付着します。

水垢は、洗濯槽の見た目を悪くするだけでなく、洗濯機の性能を低下させる原因となることもあります。例えば、水垢がヒーターに付着すると、熱効率が悪くなり、洗濯時間が長くなったり、電気代が高くなったりすることがあります。また、水垢が洗濯槽に付着すると、洗濯物が黒ずんだり、臭いがついたりすることがあります。

洗濯後は、洗濯槽の水分を拭き取ったり、定期的に洗濯槽クリーナーを使用したりするなど、日頃からこまめにメンテナンスをしておくと良いでしょう。

洗剤で変わる! 洗濯槽の掃除のやり方

画像: 洗剤で変わる! 洗濯槽の掃除のやり方

一般的な洗濯機の掃除のやり方は次のとおり。

まず、「洗濯槽洗浄」などのコースがある場合には、それを選びます。あとは、クリーナーに記載されている方法に従って投入し、スタートボタンを押せば、自動で洗濯槽の洗浄ができます。

ただし、洗濯槽クリーナーの種類や、ドラム式・縦型といった洗濯機の形状によって注意したいポイントが異なるため、それぞれの方法について詳しく解説します。

塩素系クリーナー

洗濯槽クリーナーとして一般的なものが、塩素系のものです。汚れを落とす効果が高く、短時間で掃除ができるメリットがあります。塩素系クリーナーはドラム式と縦型のどちらの洗濯機でも使うことができます。

使う際には、酸性タイプのものを混ぜないなど、決められた使用方法をしっかりと守りましょう。もし塩素系クリーナー特有のにおいが気になるという人は、洗濯槽の洗浄後に、もう一度「すすぎ」をするとよいでしょう。

酸素系クリーナー

酸素系クリーナーは、泡を発生させ、汚れを浮かして取ります。浮いた汚れをすくいとる必要があるため、掃除の途中で洗濯機のフタを開けることができる縦型の洗濯機に適しています。ドラム式や横型の洗濯機では使えないこともあるので、注意が必要です。

酸素系クリーナーは塩素系に比べて洗浄力が弱いため、あらかじめ半日程度つけおきをしたり、水ではなくお湯を使ってクリーナーの洗浄力を高めたりするのがよいでしょう。

最近は、ドラム式洗濯機でも使える酸素系クリーナーも販売されています。購入する際には、商品の表示をよく見て、自宅の洗濯機でも使えるかどうかを確認してください。

重曹

重曹を使って洗濯機を掃除するメリットは、まず、人や環境にやさしく、安全であること。重曹は料理に使われることもあり、万が一、衣類に付着しても安心です。また、重曹には高い消臭効果があることもメリットといえるでしょう。洗濯槽のカビのにおいが気になるときには、重曹を使うとにおいを抑える効果が期待できます。

一方で、重曹は水に溶けにくく、洗浄力が弱いという側面もあります。酸素系クリーナーと同様につけおきが必要なため、掃除に時間がかかる場合があります。重曹が十分に溶けきらないまま掃除をしてしまうと、排水ホースなどに詰まってしまうおそれがあるので注意しましょう。

また、ドラム式洗濯機の場合には重曹が使えない場合もあるため、事前に洗濯機の取扱説明書などをしっかりと確認することが大切です。

ドラム式と縦型でも掃除のやり方は変わる

画像: ドラム式と縦型でも掃除のやり方は変わる

洗濯槽を掃除するやり方として、ドラム式でも縦型の洗濯機でも、基本的に「洗濯槽洗浄」などのコースがあれば、それを選ぶという点は同じです。もし、そうしたコースがない場合は、標準のコースでも問題ありません。

気をつけたいのは、ドラム式の場合、酸素系クリーナーや重曹など使えない洗濯槽クリーナーがあるということ。ドラム式洗濯機で酸素系クリーナーや重曹を使いたい場合には事前に洗濯機の取扱説明書を確認した上で、専用のクリーナーを選ぶようにしましょう。

洗濯槽以外の掃除のやり方

基本的に、洗濯槽以外のパーツは分解して掃除することができます。それぞれのパーツを丁寧に外して、汚れが頑固なものになる前に、定期的にキレイにするように心がけましょう。それぞれのパーツの掃除方法は、次のとおりです。

洗剤・柔軟剤投入口

画像: 洗剤・柔軟剤投入口

洗剤や柔軟剤の投入口は、もっとも汚れがたまりやすい箇所の一つ。気がついたら、ドロドロ、ヌメヌメになっていたという人もいるのではないでしょうか。2ヶ月に1回は、取り外して中性洗剤で洗いましょう。

洗い終わったら、しっかりと乾かしてから戻すことが大切です。完全に乾く前に戻してしまうと、水分がカビの発生を招くこともあります。

糸くずフィルター

画像: 糸くずフィルター

排水時に出たごみや糸くずをためておく糸くずフィルターも、そのままにしておくと汚れがついて、目詰まりを起こしてしまいます。基本的には、洗濯のたびに掃除することが理想ですが、1~2週に1回などでも問題ありません。取り外して、中性洗剤をつけた歯ブラシなどでやさしくこすり洗いをしましょう。洗ったあとは、よく乾かし、洗濯機本体に取り付けてください。

洗濯機の下と防水パン

画像: 洗濯機の下と防水パン

洗濯機の下は汚れがたまりやすいのですが、狭いため、掃除が困難な部分でもあります。そこでおすすめしたいのが、お掃除グッズの「ストッキングハンガー」。家にあるもので簡単に手作りでき、ストッキングの静電気でほこりを引き寄せて掃除ができる優れものです。穿けなくなったストッキングを再利用できる点が地球にもやさしくてよいですね。

〈ストッキングハンガーの作り方〉

【材料】
・針金ハンガー
・ストッキング(破れたものなど、使い古したものでOK)

【作り方】
(1)針金ハンガーのフックと下の部分を持って左右に引っ張り、ひし形になるよう形を整える。
(2)針金ハンガーにストッキングをかぶせる。
(3)ストッキングをピンと張り、余った部分はフックに巻きつけて留める。

防水パンも同様に、ほこりや髪の毛などがたまりやすいので、定期的に掃除するようにしてください。

ドラム式洗濯機の乾燥フィルター

画像: ドラム式洗濯機の乾燥フィルター

ドラム式洗濯機の乾燥フィルターは、水洗いの前に、ほこりを取り除きましょう。その際、ストッキングなどを使うと、静電気でほこりを吸着できるのでおすすめです。

ほこりが固まっている場合には、しばらく水につけおきして、ほこりが柔らかくなったあとに、歯ブラシなどでやさしくこするとよいでしょう。洗濯機に戻す際には、しっかり乾燥させておくことが大切です。

ドラム式洗濯機のドアパッキン

画像: ドラム式洗濯機のドアパッキン

見落としがちですが、ドラム式洗濯機のドアのパッキンには、ほこりなどの汚れがたまりやすいものです。洗濯が終わってすぐの濡れているタイミングで、固く絞ったぞうきんなどを使って取り除けば、ほこりが固着するのを防ぐことができます。乾燥機を使う場合は、乾燥が終わったタイミングも、ほこりがフワフワとして取り除きやすいのでおすすめです。

洗濯機をキレイに使い続けるために意識したいポイント

画像: 洗濯機をキレイに使い続けるために意識したいポイント

正しい掃除の方法を学んだ後は、1日でも長く洗濯機を使えるようにしたいものです。ここからは洗濯機をキレイに使い続けるために意識したいポイントを6つ紹介します。

定期的に掃除をする

洗濯機を清潔に保つためには、定期的な掃除が欠かせません。洗濯槽の掃除は、月に1〜2回を目安に行いましょう。

特に洗剤・柔軟剤投入口や糸くずフィルターなど、取り外せる部品は、こまめに掃除することが大切です。洗剤・柔軟剤投入口は、洗剤カスや柔軟剤が固まりやすく、カビが発生しやすい場所なので、取り外してブラシなどで丁寧に洗いましょう。糸くずフィルターは洗濯機の排水不良や故障の原因となることがあるので、洗濯のたびに取り外してゴミを取り除きましょう。

また、洗濯槽の裏側やパッキンなど手の届きにくい場所は、専用のブラシや洗濯槽クリーナーを使用すると効果的です。洗濯槽クリーナーは、塩素系、酸素系、重曹など、さまざまな種類があります。洗濯機の機種や汚れの程度に合わせて、適切なものを選びましょう。

洗剤や柔軟剤を必要以上に入れすぎない

画像: 洗剤や柔軟剤を必要以上に入れすぎない

洗剤や柔軟剤を入れすぎると、すすぎが不十分になり、洗剤成分が衣類に残ってしまうことがあります。これは肌への刺激やアレルギーの原因となるだけでなく、衣類の黄ばみや黒ずみの原因となることもあります。また、洗濯槽に洗剤カスが残り、カビや雑菌の繁殖を招く可能性もあります。

柔軟剤を入れすぎると、衣類の吸水性が低下したり、柔軟剤の香りが強すぎたりすることがあります。柔軟剤に含まれる成分が洗濯槽に付着して汚れの原因となることもあります。

そのため洗剤や柔軟剤は、パッケージに記載されている使用量の目安を守って使用しましょう。洗濯物の量や汚れの程度に合わせて、量を調整することも大切です。また、最近では、濃縮タイプの洗剤や柔軟剤も販売されていますが、こちらを使用する場合は、特に使用量には注意しましょう。

洗濯機を洗濯カゴの代わりに使わない

洗濯機を洗濯カゴの代わりに使い、洗濯物を入れっぱなしにすると、洗濯槽内の湿気がこもり、カビや雑菌が繁殖しやすくなります。

衣類を脱いでから洗濯機をまわすまでに半日〜1日以上かかる場合もあるので、洗濯物を洗濯機に入れる前に、洗濯カゴに移し替えて、洗濯槽を乾かしておくことが大切です。また、洗濯カゴは定期的に洗って清潔に保っておくと良いでしょう。

洗濯機を洗濯カゴの代わりに使わないことで、洗濯槽を清潔に保ち、洗濯物の悪臭発生を防ぐことができます。

洗濯機のフタは可能な限り開けておく

画像: 洗濯機のフタは可能な限り開けておく

洗濯槽を清潔に保つためには、洗濯機のフタは可能な限り開けておくことが重要です。簡単な方法ですが、洗濯槽を清潔に保つために非常に効果的です。

洗濯後、フタを閉めたままにしておくと、洗濯槽内に湿気がこもり、カビや雑菌が繁殖しやすくなります。フタを開けておくことで、洗濯槽内を乾燥させ、カビや雑菌の繁殖を抑えることができます。

ただし、小さなお子さんやペットがいる場合は、誤って洗濯槽に落ちてしまう危険性がありますので、フタを開けっ放しにするのは避けましょう。また、ドラム式洗濯機の場合、メーカーによってはフタを開けっ放しにすることを推奨していない場合があるので、取扱説明書をよく読むようにしてください。

すすぎの回数を守る

洗濯では、洗剤を使って汚れを落とすだけでなく、すすぎで洗剤をしっかり落とすことも大切です。すすぎが不十分だと衣類に洗剤が残ってしまい、肌トラブルや衣類の劣化につながることがあります。

洗剤が残ると、肌への刺激やかゆみ、アレルギー反応を引き起こす可能性があります。
特に、敏感肌の方や赤ちゃんは、洗剤残りの影響を受けやすいので注意が必要です。
また、洗剤が残った衣類は黄ばみや黒ずみが発生しやすくなるだけでなく、生地が傷んでしまうこともあります。

そのため使っている洗剤に合わせて、適切なすすぎ回数を守ることが重要です。節水・節電などの観点から、規定のすすぎ回数を減らしてしまうと、洗剤が十分に落ちない可能性があるので注意が必要です。

洗濯の終わった衣類はすぐに取り出す

洗濯が終わったら、すぐに洗濯機から衣類を取り出すようにしましょう。

洗濯物を濡れたまま洗濯機の中に入れておくと、洗濯槽内に湿気がこもり、カビや雑菌が繁殖しやすくなります。繁殖したカビや雑菌は、衣類に悪臭を発生させたり、衣類を傷めたりする原因となります。また、洗濯槽自体にも汚れが付着し、洗濯機の寿命を縮める可能性もあります。

洗濯が終わったら、なるべく早く洗濯物を取り出し、乾燥させることが大切です。乾燥機を使う場合は、乾燥が終了したらすぐに取り出すようにしましょう。

洗濯物をすぐに取り出すことは、衣類を清潔に保ち、洗濯機の寿命を延ばすために重要なことです。日頃から、洗濯が終わったらすぐに洗濯物を取り出す習慣をつけましょう。

洗濯機のフタを開けっぱなしにすることから始めよう

洗濯機の汚れは、日頃からこまめに掃除をすることで、ある程度防ぐことができます。汚れがひどくなるとプロに頼んで分解洗浄してもらう必要があり、時間もお金もかかってしまいます。

今回ご紹介したような簡単なポイントを押さえるだけで、洗濯機をキレイに保ちやすくなります。何から始めたらよいかわからないという人は、まず、洗濯機のフタを開けたままにしておくことから始めましょう。洗濯機がキレイになると、気持ちがいいものです。ぜひ、ライフスタイルに合わせて無理なく始めてみてください。

画像2: 洗濯機の掃除のやり方は?キレイに保つ手入れ方法も紹介!

みかりん

1~2ヶ月に1回でも洗濯機の掃除は手間がかかるものだと感じてしまうので、洗濯後のちょっとした行動の積み重ねで洗濯機をキレイに保ちたいと思いました!!

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