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新しいテレビとして「有機ELテレビ」という名前を聞いたことがある人も多いでしょう。しかし、中には「そもそも有機ELって何?」「液晶テレビと何が違うの?」と疑問に思っている人もいるかもしれません。そこで、今回は、有機ELテレビとは何か、液晶テレビとの違いや選び方のコツについて解説します。テレビを新しく購入しようと考えている人は、ぜひ参考にしてください。

※この記事は2023年11月9日に公開した内容をアップデートしています。

有機ELテレビとは

画像: 有機ELテレビとは

「有機EL」とは、「有機エレクトロルミネッセンス」を略したもの。これは、特定の有機物質に電圧をかけることで、有機物そのものが光る現象のことをいいます。「エレクトロ」には「電気の」、「ルミネッセンス」には「発光」という意味があります。この有機ELを使ったテレビを「有機ELテレビ」と呼びます。

有機ELテレビのメリット

有機ELテレビは、液晶テレビの画質と比べて高画質のものが多いのがメリット。ディスプレイ自体が発光するため明るさを細かく調整でき、メリハリのある色彩表現が可能です。液晶では表現が難しかった完全な黒色まで表現することもできます。さらに、正面からだけでなく、斜めから見ても明るさや色味が変わりにくいという特長があります。角度やテレビの位置に関わらず、どこからでもきれいな映像が楽しめるのです。

また、先述の通りバックライトがないため、液晶テレビよりも薄くて軽く、壁掛けなどに適しています。

その一方で、有機ELテレビは販売価格が高くなりやすいという側面があります。また、有機ELテレビのラインナップには大画面のものが多く、設置スペースを必要とすることや電力消費量が多くなりやすいことなども知っておくとよいでしょう。

参考:Panasonic 有機ELテレビってなに?4Kとはどう違うの?
参考:富士通 有機ELってなに?

有機ELテレビと液晶テレビとの違い

有機ELテレビのメリットを踏まえた上で、液晶テレビとの違いを5つの観点で比べてまとめました。

有機ELテレビ液晶テレビ
コントラストみずから発光して映像を写すため、メリハリのある色彩表現や完全な黒色の表現が可能バックライトの精密さに左右される
厚さ・重さ薄くて軽量厚く重くなりやすい傾向
視野角広く、斜めから見ても美しい映像を楽しめる有機ELと比べると狭い傾向
大きさ42インチ以上の大型になりやすい小型〜大型まで幅広いサイズがある
価格高価なものが多い傾向安価なものもある

コントラスト

画像: コントラスト

有機ELテレビはみずから発光して映像を写すため、メリハリのある色彩表現が可能です。特に、黒色の表現に長けているのが特長で、液晶テレビでは難しい完全な黒色も有機ELテレビなら表現することができます。

一方で、液晶テレビは常にバックライトが点灯しているため、黒色を表現するにはバックライトを細かく調整しなければなりません。そのため、液晶テレビのコントラストの表現はバックライトの精密さに左右されると考えられています。

厚さ・重さ

有機ELテレビにはバックライトがない分、液晶テレビと比べてディスプレイが薄型化・軽量化されています。そのため、有機ELテレビは壁掛けがしやすいなど、設置方法のバリエーションが豊富です。

液晶テレビは有機ELテレビと比べると厚く、重くなりやすい傾向にあります。

視野角

視野角とは、画面の表示が正しく見える角度のことをいいます。有機ELテレビは視野角が広く、斜めから見ても美しい映像を楽しむことができます。

一方で、液晶テレビは、有機ELテレビよりも視野角が狭いとされています。(近年は視野角がより広いモデルや視野角の狭さを補ったモデルなども発表されているようです。)

サイズの選択肢

画像: iStock.com/Filipovic018

iStock.com/Filipovic018

有機ELテレビは42インチ以上などの大型サイズが主流となっており、小型のサイズはほとんど販売されてないのが現状です。そのため、ある程度の設置スペースが確保できることが設置の条件になるでしょう。また、大画面であることから、電力消費量が多くなりやすい点にも注意が必要です。

液晶テレビは20インチ未満の小型のものから、中型・大型のものまで、さまざまなサイズがラインナップされています。幅広いサイズが揃っていて、設置スペースを気にしなくてよいのは、液晶テレビの大きなアドバンテージでしょう。

価格

高画質で薄型の有機ELテレビは、液晶テレビに比べて販売価格が高くなる傾向にあります。メーカーや機種によっては安価なものもありますが、同じサイズの液晶テレビと比べると高価格帯であるケースが多いようです。

(コラム)プラズマテレビとは?

2000年代のはじめごろに普及したテレビの種類に「プラズマテレビ」があります。プラズマテレビは、蛍光体という部品がみずから発光して映像を映し出す仕組みです。「自発光方式」である点は有機ELテレビと同じですが、放電スペースなどが必要なことから、薄型化には限界があります。また、解像度を高くすることも技術的に難しく、現在は液晶テレビや有機ELテレビが主流になっています。

有機ELテレビと液晶テレビ、どっちを選べばいい?

有機ELテレビと液晶テレビは、映像を映し出す仕組みが異なるため、それぞれ違った特長があることがわかりました。利用シーンや設置スペースなどを踏まえて、ライフスタイルに合ったテレビを選ぶのがベストでしょう。最適なテレビを選ぶにあたってどのような点に着目すべきか、3つのポイントを解説します。

自分に合った画質・映像のきれいさで選ぶ

画像: 自分に合った画質・映像のきれいさで選ぶ

有機ELテレビはコントラストがはっきりしていて画質が高いため、映像の美しさにこだわりたい人におすすめです。また、視野角が広く、斜めからでもきれいに見えるという特長があるので、リビングなどに設置するのにも適しています。さらに、有機ELテレビは、フルハイビジョンより鮮明な映像である4Kに対応したタイプも多く、画質の高さを追求したい人に最適でしょう。

その一方で、人によってはコントラストがはっきりしすぎてきつく感じる人もいるかもしれません。そのため、購入する前に家電量販店などを訪れて、実際に有機ELテレビの画質をチェックするのがよいでしょう。日常的にテレビを見ることが多い方は、店頭で有機ELテレビと液晶テレビの画質をしっかり比べて、より快適に楽しめるものを選ぶことが大切です。

大きさで選ぶ

画像: 大きさで選ぶ

大画面で迫力のある映像を楽しみたいという人には、有機ELテレビがおすすめ。鮮明でリアルな映像を大きな画面で楽しむことができるのは、有機ELテレビの魅力のひとつです。また、有機ELテレビは薄型で軽量なため、大画面でも壁掛けで設置することが可能です。部屋のレイアウトにこだわりたいという人にも、有機ELテレビが適しているでしょう。

その一方で、寝室や子供部屋など、部屋のサイズに合わせてテレビを選ぶ場合には、サイズのバリエーションが豊富な液晶テレビの方がおすすめです。

価格で選ぶ

画像: 価格で選ぶ

一般的に、販売価格は有機ELテレビより液晶テレビの方が低く抑えられています。そのため、テレビの購入価格を抑えたいという人には、液晶テレビの方が適しているでしょう。

また、テレビを購入した後の電気代も、液晶テレビの方が安いケースがあります。大画面で鮮明な映像を写す有機ELテレビは、液晶テレビより電力消費量が多くなりやすく、電気代がかかる傾向にあるからです。テレビに関するコストをできるだけ抑えたいなら、液晶テレビがおすすめです。

有機ELテレビと液晶テレビの違いを知って最適なテレビを選ぼう

有機ELテレビには、映像が鮮明で美しく、薄型で軽いという長所があります。一方で、液晶テレビにもサイズのバリエーションが豊富であることや、価格帯が低く抑えられているなどの長所があります。新しくテレビを選ぶ際には、こうした違いをきちんと理解した上で、ライフスタイルに合った最適なテレビを選ぶようにしましょう。

けいちゃん

私は高画質な映像で映画やドラマがみたいので有機ELテレビが向いていると感じました!みなさんはいかがでしょうか?

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