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モノより思い出、とはよく言いますが、モノも思い出も両方手に入れられる、そんな贅沢な体験をおすすめしたいと思います。それは「ワークショップ」。特に昨今、インテリアや日常生活にも使える、お皿やグラス、インテリア用のフラワースワッグなどのワークショップが増えてきています。

なかでも最新のトレンドは「タフティング」。一見かなり本格的で難しそうに見えますが、チャレンジする人が増加中なのです。一体どんな作品が出来上がるのか、編集部が体験してきました!

タフティングとは|自分好みのラグ作り体験

画像: タフティングとは|自分好みのラグ作り体験

タフティングとは、白いキャンバスのような専用布に毛糸をガンで打ち込み、「ラグ」を制作する手法のこと。デザインをプロジェクターで転写することで、絵が描けなくても自分の好きなデザインのラグが作れます。
部屋の印象を大きく変えるラグ。ここ数年、小さめのラグをインテリアのポイントにするのが流行しているそうです。確かに、リビングに敷く大きなラグは無難でシンプルなものを選びがちですが、小さめのものであれば少し冒険できそう。

大阪でタフティングを体験するなら「RUGMATAG」

画像: 大阪でタフティングを体験するなら「RUGMATAG」

今回、ワークショップを体験したのは、大阪・JR森ノ宮駅からほど近い「tuffting studio RUGMATAG(ラグマタグ)」さん。タフティングの機材や資材を販売しているお店です。ラグ作りのワークショップができるスタジオとショップが併設しているので、体験の前後に気になるものをショップで見られるのも特徴。
また、スタッフさんが制作した作品があちらこちらに飾ってあるので、見ているだけでもテンションが上がります。

編集部が体験レポート

まずはデザイン決め

さて、ワークショップはオンラインで申し込むのですが、早速ご案内を受け取ります。

  • ラグのサイズはMAX55cm×55cmの範囲内で自由ですが、直線(四角)か緩やかなカーブが制作しやすいです。
  • デザインは予約日の1週間前までにLINEで提出。デジタルでも手書きのものを写真で撮ったものでも大丈夫です。デザインが難しい、表現するのが難しいなどがあれば、スタッフさんから変更のアドバイスがあります。
  • カラーは47色の中から何色でも自由に選べます。

いざデザインを決めようとすると悩んでしまうものですが、「SNSなども参考にしてくださいね」とアドバイスをいただき、InstagramやTikTokを見て参考になるデザインを探す日々が始まります。

愛するペットのイラスト、有名なアーティストの作品をモチーフにしたデザインなどそのバリエーションはさまざま。見ているのは本当に楽しいのですが、いつまで経っても決まりません。締め切りギリギリになって、「敷くだけじゃなく、壁に飾ってもいいデザイン」「難しそうじゃないデザイン」「シンプルな部屋に色を取り入れたいが、派手すぎないデザイン」ということで少しボヘミアンっぽいかわいらしいデザインを選びました。

画像: まずはデザイン決め

「これだったら難しすぎないので、大丈夫だと思いますよ」とのお返事にホッと安堵します。出来上がったらどこにおこう?とワクワクしながら当日を迎えます。

いざスタジオへ

画像1: いざスタジオへ

「RUGMATAG」さんは、JR森ノ宮駅から徒歩約3分ほど。ビルの4Fと5Fにあたる部分がスタジオとショップになっています。
スタジオに向かう階段の途中には、スタジオで制作されたラグが展示されています。

さすがプロの作品、細かいプロの技に思わず「すごい!」と声が漏れます。

まずは、先生にタフティングガンの使い方を教わり、早速練習を開始。

画像2: いざスタジオへ

タフティングガン、実際に持ってみるとかなり重く、これだけで1.4kgあるそう。このガンに毛糸を通し、布に押し込みながら打っていくのがタフティングのベースとなります。

画像3: いざスタジオへ

基本的にはミシンのような仕組みです。ただ、ミシンが「布を動かす」のに対し、タフティングは「自分が動く」。まずは直線が打てるように練習します。直線ができるようになったら、次は曲線の練習。自分のクセや体重のかけ方などが反映されてしまい曲線はかなり難しい!

画像4: いざスタジオへ

そして、1.4kgあるガンを布に押し付けながらガンを打つのは、実はなかなかのハードワーク。体重をかけ、ガンをしっかり保つので上半身の筋肉をかなり使うことになります。

ガンを打った後、裏側から見ると仕上がりのラグのイメージがつきます。
大事なのは、均一に力をかけることと、一定のスピードで動かすこと。ガンを持つ手がゆるむと縫い目がボコボコになり、仕上がりも凹凸ができてしまいます。

画像: しっかり打てた右側と、失敗してしまった左側では、ラグ表面の仕上がりに雲泥の差が……!

しっかり打てた右側と、失敗してしまった左側では、ラグ表面の仕上がりに雲泥の差が……!

ガンを動かすスピードが速かったり遅かったりすると毛糸の密度が変わってしまうなど、コツを掴むまでは難しいですが、5分ほど練習していると、だんだんやり方を理解してきました。

早速制作へ。デザインを専用布に転写

「じゃあ、早速作ってみましょう」と先生。

事前に提出していたデザインをプロジェクターで転写します。そして、転写されたデザインのアウトラインをペンでなぞっていきます。このアウトラインを目安にガンを打っていくため、これがずれるとデザインもずれてしまうので慎重に……!

次は色選び。

画像1: 早速制作へ。デザインを専用布に転写

ついデザインそのままに近い色を選んでいたら先生から「デザイン画と全然違う色にしてもいいんですよ。実際の毛糸や他の方の作品を見たら色を変えたくなったという方も結構多いんです」とのアドバイス。

確かに、先生の作品や、前日のワークショップに参加された方たちの作品を見ていると「あ、青も可愛いな」や「淡い色味で作るのもいいな」などとまた悩んでしまいます。

画像2: 早速制作へ。デザインを専用布に転写

が、ここは初志貫徹。参考にするデザイン画に近い色の毛糸を使用するだけ選びます。
何色選んでも大丈夫なそうですが、毛糸を変えるのもある程度は時間がかかるので、その分制作時間が伸びていくということもお忘れなく。
まずは、ペンで引いたアウトラインから線で毛糸を打っていきます。

画像3: 早速制作へ。デザインを専用布に転写

アウトラインで塗りつぶす箇所を囲むようにガンを打ち、それが終わるとその中を直線で塗りつぶしていきます。(1色ずつ終わらせていくイメージです)。

画像4: 早速制作へ。デザインを専用布に転写

進捗は細かく先生がチェックしてくれ、仕上がりのラグのクオリティのアドバイスをくれます。

「これだとちょっと打ち込みが少ないので、間を埋めるようにもう一回打ちましょう!」
ある程度失敗してしまっても、1,2回であれば毛糸を抜いてやり直すことが可能。「思い切っていきましょう!」との先生の声を信じ、ひたすらキャンバスに毛糸を打ち込んでいきます。

画像: 下部の作業は椅子に座って行うと楽にできます

下部の作業は椅子に座って行うと楽にできます

黙々と作業する楽しさ、完成に近づくワクワク感

段々慣れてくると、黙々と作業する気持ちよさを感じ始めます。自分が作りたい、欲しいデザインのラグが少しずつ形になっていくのはとてもワクワクします。

画像1: 黙々と作業する楽しさ、完成に近づくワクワク感

が、やはりある程度作業していると、腕や肩、手に疲労の色が見え始めます。
押し付ける力が弱くなったり、ガンを支える手の力が弱まりガンが揺れてしまったり。その都度先生が気付いてくれて、「適宜休憩しながらやりましょう!」「ちょっと、水分補給しましょうか」などと声をかけてくれます。

画像2: 黙々と作業する楽しさ、完成に近づくワクワク感

自分の体力のなさに情けなさを感じていると「いやいやみなさんそうなんですよー」と笑い飛ばし、先生が励ましてくれます。

画像3: 黙々と作業する楽しさ、完成に近づくワクワク感

「すごく綺麗にできていますよ!」
「あと少しです!」
チャレンジするデザインにもよりますが、練習も含めると5時間ほど作業を行います。これはもう、ちょっとした運動。冷房の効いた室内ですが、うっすら汗をかくくらいです。
長丁場になるので、一緒にワークショップに参加している人たちの作品を眺めたり、水分補給をしたり、気分転換を挟みながら行うのがおすすめ。

最近は動画SNSの流行もあり、制作の様子をタイムラプスなどで撮影する人も多いようです。ある程度形になってから私たちもカメラを回してみましたが、確かに塗りつぶす過程などは動画にしても面白いですね。

楽しい時間はあっという間。始めた頃は「これ、何時間かかるんだろう……」と思っていましたがあっという間に完成に近づいてきました。
この頃になると、自分で裏側をチェックしながら打ち込みを足すなど、先生の手を借りずとも判断できることが増えています。
後半は、体力と集中力との勝負。

画像4: 黙々と作業する楽しさ、完成に近づくワクワク感

この辺りの集中力は我ながら素晴らしいですが、体力がなくなってくるにつれて縫い目は乱れていきます。

画像5: 黙々と作業する楽しさ、完成に近づくワクワク感

休憩を細かく挟みながら、約5時間で完成です!

手づくりならではの“味”と楽しさ

少し乱れてしまったとしても、手づくりのゆるさのようなものが現れるとのことで、「味」になるのもタフティングの楽しさ。“太陽”の部分がかなり歪なマルになってしまいましたが、機械で編んだマルとは異なり、クラフト感のあるゆるいかわいさが出たように思います。
思っていたより分厚いラグになっていることにびっくり。これならインテリアとして毎日踏んでも大丈夫なクオリティです。

最後に先生が、バリカンで毛足を整え、裏地を貼って仕上げてくれます。

画像1: 手づくりならではの“味”と楽しさ

ワークショップ終了後は、先生が最後の仕上げを行なってくれ、通常は1週間ほどで郵送で届きます。最後にきちんと仕上げをプロにしてもらえるのは嬉しいですよね。
編集部に届けてもらいましたが、送られてきたラグを開封する瞬間は他の編集部スタッフも大集合。

画像2: 手づくりならではの“味”と楽しさ

仕上がりや体験談を聞いて他の編集部メンバーからも「私も参加したい!」との声が多数聞かれました。
「SNSを見て気になっていた!」という人も多いと思いますが、9月からは3時間半ほどで完成するミニラグのワークショップも始まるようなので、ぜひチェックしてみてください。

“モノづくり”の思い出と、家に帰っても残るモノでWの楽しみを

体験ワークショップには、過ごす時間の楽しみと、お気に入りのプロダクトを作って入手できるという買い物に近い楽しみの両方があります。
作っているその時間はひたすら楽しいので、写真や動画に残すのも思い出のひとつ。さらに、その時に制作したモノを見るたびに作った時の思い出を振り返るということもできますよね。モノづくり、という休日の思い出は、その後何度もおいしい、おすすめの過ごし方であることは間違いないです。

ちなみに仕上がったラグは、我が家の飼い猫が気に入ってしまい、彼らの寛ぎ場所として活躍することになってしまいました。厚みとサイズ感がちょうど良かった模様。壁に飾る予定のインテリアは、また違うワークショップなどで調達しなくてはいけないようです……!

スポットtufting studio&shop RUGMATAG
住所大阪府大阪市中央区森ノ宮中央1-11-18 RKビル4F
Webhttps://rugmatag.com
Instagramhttps://www.instagram.com/rugmatag/
画像16: 編集部体験!大阪で「タフティング」のワークショップに潜入

みなぱん

SNSで見てからずっと気になっていたタフティング。実際に自分でラグを作ることで愛着が生まれました。またプライベートでも行こうと思います!

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。

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