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「障がい者アート」を見たことがあるでしょうか?「アールブリュット」などと呼ばれることもあります。
このアートの特徴は、対象が独特の視点で描かれていたり、精緻で細かい模様の反復があったりや、鮮やかな色彩で描かれていたりと、人の印象に強く残る点。その高い芸術性は、国内外で注目を集めています。アートに吸い込まれるようなスケール感に圧倒されたことがある方もいるのではないでしょうか。

実は関西電力グループでも、障がい者アートの公募展を開催しています。その名も「かんでんコラボ・アート」。この記事では、20年以上続く「かんでんコラボ・アート」の紹介とともに、舞台裏に迫ります!

「かんでんコラボ・アート」って?

画像: 「かんでんコラボ・アート」って?

「かんでんコラボ・アート」は、関西電力グループの社会貢献活動の一環として取り組んでいる、障がい者アートの公募展です。関西一円の障がいのある方々から絵画や立体作品等を募集し、受賞作品を展示しています。

アートで企業と社会をつなぐ「コラボレーション」の試みとして2001年に開始し、以降毎年開催しています。主催は関西電力と(一財)共済会記念文化財団で、特別協力として関西電力送配電と(一財)たんぽぽの家が関わっています。

「障がい者アート」の魅力

障がい者アートの作品は、既存の概念にとらわれず、直感的に描かれており、華やかな色彩や独創的な表現など、アート本来の自由さや可能性を感じる作品が多数見られます。
最近はその高い芸術性から、一般企業の製品や広告などに採用されるケースもあり、世界で活躍するアーティストも少なくありません。

画像: 2021年度Legendコラボ賞受賞 「ヨコハマ市街万寿台土地区」 古久保 憲満

2021年度Legendコラボ賞受賞 「ヨコハマ市街万寿台土地区」 古久保 憲満

実際に、2010年度の「かんでん・コラボアート」で最優秀賞を受賞した古久保さんは、世界へ活躍の場を広げられています。

画像: 2021年度最優秀賞受賞 「めざめる」 椋本 真理

2021年度最優秀賞受賞 「めざめる」 椋本 真理

参考:NPO CROSS

「かんでんコラボ・アート」事務局の思い

では、そんな「かんでんコラボ・アート」はどんな思いで運営されているのでしょうか。2008年から事務局として、長年、企画・運営業務に携わっているのが関電サービス株式会社。2011年から「かんでんコラボ・アート」事務局を担当している、安田に語ってもらいましょう。

画像1: 「かんでんコラボ・アート」事務局の思い

―これまでどういう思いで事務局を務めてきましたか?

安田「毎年応募者からいただく作品への思いや、入選したことへの喜びに応えたいと思いながら事務局を務めています。公平性はもちろん、応募者の不安や疑問点に対して丁寧に説明したり、『なんでも聞いてくださいね』という雰囲気づくりを心がけたりしています」

―印象に残っているエピソードはありますか?

安田「かんでんコラボ・アートには、作家さんだけではなく、支える周囲の方や色々な方の『コラボレーション』という意味合いがあります。事務局で長く携わっていると、本当にそれを実感するんですよね。

応募いただいた障がい者施設の方からは、『かんでんコラボ・アートは施設職員にとっても、すごく励みになっています』、『みんなで入選を目指して頑張っています』などのお声をいただくこともあります。

また、審査員の先生方に選ばれ、入賞したことで、自信につながりモチベーションが上がった話や、施設やご家族など、周りの方々にも変化があり、日々の中で良い循環が生まれたという話もよく聞きます」

画像2: 「かんでんコラボ・アート」事務局の思い

―きっと受賞者のご家族の方々も喜ばれていますよね。

安田「そうですね、ご家族もこうしたお気持ちがすごく強いと思います。お子さんの作品が展示されているのを見て、『こんなすごいことができるんだ』と、時には涙を浮かべながらお話しされることもあります」

―かんでんコラボ・アートの今後について教えてください!

安田「これからも応募者の方々にとって、アートを通じて想像する喜びを感じていただけるきっかけであり、周りで支える方々にとっても喜んでいただけるものでありたいと思います。そして、一般の方々にも、障がい者アートやかんでんコラボ・アートの魅力をもっと広がるよう、事務局一同頑張りたいです」

画像: 「かんでんコラボ・アート」事務局の皆さん

「かんでんコラボ・アート」事務局の皆さん

コラム:福祉の立場から見た「障がい者アート」とは

「障がい者アート」は、文化芸術分野だけでなく、障害福祉分野からも機運が高まっています(※)。福祉の立場から見た、「障がい者アート」の社会的意義とは何なのでしょうか。
参考:文部科学省 厚生労働省

コラボ・アートに第1回から特別協力いただいている、「アート」と「ケア」の視点から多彩なアートプロジェクトを実施している市民団体「たんぽぽの家」の岡部さんにコメントを頂きました。

画像: 「たんぽぽの家」 常務理事 岡部太郎さん

「たんぽぽの家」 常務理事 岡部太郎さん

岡部さん「今は障がいのある人・ない人が『共生する社会』について考える時代です。その中で、自分を表現するアート活動は、障がいのある人の存在や考え、メッセージを一般の方に広く伝えられる、すごく良い機会だと思います。また、表彰式や展示会を通して、応募者や支援される方々が社会とのつながりを実感できる機会にもなります。

『かんでんコラボ・アート』のこれからに期待することは、地域とのつながりを意識したり、応募者に寄り添う姿勢を作りつづけることです。また、個人的には、コラボ・アートに関わる皆さんとさらに作品や応募者を花開かせることができるような取組みもしていけたらいいなとも思っています」

コラム:アーティストの目線で見た「かんでんコラボ・アート」とは

一方で、アーティストの目線には、「かんでんコラボ・アート」はどのように映っているのでしょうか。2007年から審査員として支えて頂いている、美術家であり、成安造形大学名誉教授の今井祝雄さんにコメントを頂きました。

画像1: いま知ってほしい、障がい者アート公募展の舞台裏

表現の初心と出会う

障がいをもつ人たちの美術に対する社会的認知が広がって久しい。

「生の、無垢な芸術」を意味するアール・ブリュットにおいては、ことさら作者の背景に捉われることなく、もっと作品そのものについて語られていいだろう。芸術とは、本来、個人の表現の所産であり、作者が健常者であれ障がいをもつ者であれ変わりはないからである。

現在では各地で障がいをもつ人に向けた美術の公募展がいくつかあるが、2001年に始まった「コラボアート」展はその先駆けであり、登竜門として先鞭をつけた同展の受賞者から国際的に活躍する者も出てきている。

20年を超えて続いてきたコラボ・アート展に長らく審査で関わった者の一人として期待することは、これからもその歩みを止めることなく継続していくことの一言に尽きる。

ここに並んだコラボアート展の作品をより深く理解するには、障がい者のアートだけでなく、より広く現代の美術作品とも接することで、垣根のないアートそのものが発するメッセージを楽しむことができるだろう。

描かずにはいられない、つくらずにはいられないという根源的な創造の欲求と、既成の概念や形式から解放され、何ものにも捉われのない表現の初心がここにある。

生で過去受賞作品が見られる!? 6月、関電ビルで特別展開催 ※既に終了

画像: 生で過去受賞作品が見られる!? 6月、関電ビルで特別展開催 ※既に終了

2022年6月1日(水)~6月7日(火)には、大阪市の関西電力本店ビルで、「かんでんコラボ・アート ART WALK堂島/中之島 特別展」が開催されました。

「ART WALK 堂島/中之島」とは、アートの街、堂島・中之島エリアにゆかりのある美術館、団体、メディア、店舗、協賛企業が参加し、各地でこの期間だけの特別な展示やイベントなどが行われる、エリア回遊型アートフェス。

さまざまな団体が参加するこのイベントに、『かんでんコラボ・アート』を出展しました。特別展では、至近年の受賞作品やかんでんコラボ・アートのヒストリーを展示。

公募展に関する情報は下記の特設ページでご案内する予定です。これからもかんでんコラボ・アートをよろしくお願いします!

▼最新情報はかんでんコラボ・アート特設ページをご覧ください。

画像2: いま知ってほしい、障がい者アート公募展の舞台裏

みなぱん

個々の作品に宿った作者の思いやパワーと、圧倒的な表現力には心が動かされます!

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