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温室効果ガスの排出量をできる限りゼロに近づける「ゼロカーボン」を実現するために重要な再生可能エネルギー。この記事では、さまざまな種類がある再生可能エネルギーを利用した発電方法をわかりやすく一覧表で解説します。

再生可能エネルギーについての知識が深まれば、未来の地球環境を守る手立てを考えるきっかけにもなるでしょう。

※この記事は2022年3月22日に公開した内容をアップデートしています。

再生可能エネルギーの定義と特徴

画像: iStock.com/alexandragl1

iStock.com/alexandragl1

再生可能エネルギーとは、太陽の光や風、熱といった自然界にもともと存在しているエネルギーのことを指します。「枯渇しない」「どこにでも存在する」「二酸化炭素(CO2)を排出しない(増加させない)」の3点が大きな特徴です。地球の活動によって常に再生・供給され続けるため、エネルギーを使いきってしまう、といったことがありません。

一方、石油や石炭、液化天然ガス(LNG)といった化石資源を利用したエネルギーは、埋蔵量が限られているため、いずれ枯渇してしまうといわれています。

ここではいろいろな種類がある再生可能エネルギーについて、それぞれの特徴をわかりやすく説明します。

参考:経済産業省資源エネルギー庁

【一覧表】再生可能エネルギー発電の種類と特徴

名称発電方法
太陽光発電太陽の光を太陽電池パネルで電気に変換
風力発電風力で回転する風車から発電機を駆動し、風のエネルギーを電気に変換
水力発電水の流れを利用して水車やタービンを回し、エネルギーを電気に変換
バイオマス発電有機物を燃焼またはガス化させて発電
地熱発電地下にあるマグマの熱エネルギーを利用し、蒸気タービンを回してして発電
太陽熱発電太陽光を鏡や集熱器で集め熱エネルギーに変換し、蒸気タービンを回して発電

参考:NEDO 再生可能エネルギー技術白書

太陽光発電

画像: 太陽光発電

太陽光発電は太陽の光エネルギーを直接電気に変える発電の方法です。特別な半導体で構成される「太陽電池」に太陽の光が当たると、電気の流れが生まれます。この仕組みを使った発電の方法が太陽光発電で、私たちが普段「ソーラーパネル」や「太陽光パネル」と呼んでいるものは、この太陽電池(太陽電池セル)が集まったものを指します。

太陽光発電の特徴は、家庭でも導入できる手軽な再生可能エネルギーであることです。2022年現在、さまざまな種類や形状のソーラーパネルが販売されており、自宅の屋根などに設置して利用することもできるようになっています。

一方で、太陽光発電は天候や時間帯などによって、発電の量が左右されてしまいます。例えば、晴れた日にはたくさん発電できますが、雨・雪の日などにはほとんど発電できません。もちろん、太陽が沈んだ夜間も発電することができません。このように、発電量が天候などによって左右される変動性を持っている点も、太陽光発電の大きな特徴だといえます。

太陽光発電の仕組みについては、以下の記事で詳しく解説しています。

風力発電

画像: 風力発電

風の力を利用して発電機を回し、電気を作るのが風力発電です。風力発電の特徴は、陸上だけでなく、海上にも設置できる点です。特に、海の上ではより大きな規模で発電できると考えられていることから、たくさんの電気を一度に作ることで発電コストを引き下げる効果も期待されています。

一方で、太陽光発電と同じく、風が吹かなかったり、風が強すぎたりすると発電できないため、天候や季節によって発電量が左右されます。さらに、常に一定以上の風が吹いている場所は限られているため、風力発電所を設置できる適地も限られています。

風力発電の仕組みについては、以下の記事で詳しく解説しています。

水力発電

水が高い所から低い所へ流れるときの位置エネルギーを利用して、発電を行うのが、水力発電です。水力発電所のタイプとしては、ダムを使うダム式や水路を使う水路式、水車を逆回転させて水を汲み上げる機能を持つ揚水式といったさまざまなものがあります。

雨や雪どけ水などを活用して発電する水力発電は、太陽光発電・風力発電に比べて古くから行われてきた発電の方法です。また、水を上から下へ流すエネルギーの約8割を電気へ変えることができるため、ロスが少なく、短時間で相当量の電力を発電できる効率の良い発電方法であるといえます。

一方で、川や山地があっても、発電できるほどの水量や建設しやすい地形など、水力発電に適した場所はそれほど多くないという実態があります。

水力発電の仕組みについては、以下の記事で詳しく解説しています。

バイオマス発電

画像: 朝来バイオマス発電所

朝来バイオマス発電所

バイオマスとは、動物や植物から生まれたいろいろな生物資源のことを指します。「バイオマス」という言葉は、生物資源を意味する「バイオ」と、量を意味する「マス」の組み合わせによってできたものです。

バイオマス発電では、こうしたバイオマスを燃料として燃やしたり、ガスに変えたりして発電を行います。燃料を燃やすことでCO2が発生しますが、このCO2は動物や植物が成長する際に吸収したものです。そのため、燃やしても吸収されたCO2が再び放出されるだけで、大気中のCO2を増やすことがないと考えられています。

バイオマスは、CO2や水があれば持続的に生み出すことができる資源とされています。そのため、再生可能エネルギーのひとつに位置付けられているのです。

参考:農林水産省

バイオマス発電の仕組みについては、以下の記事で詳しく解説しています。

地熱発電

画像: 地熱発電

地球の中心部には高温のマグマがあり、地球は常に内部から温められています。このような、地球内部の「地熱」によって発生した蒸気で直接タービンを回し発電するのが地熱発電です。また地熱は発電以外にも温泉や暖房などにも活用されています。

地熱は、天候や時刻、季節などによってなくなるものではありません。そのため、昼夜を問わず天然の蒸気を噴出させるため、安定的に発電できるとされています。また、火力発電が、石油や石炭などの化石燃料を燃やして発生する蒸気を使用してタービンを回すのと仕組みは同じですが、地熱はすぐに枯渇してしまうようなものではなく、将来にわたって使い続けることができるエネルギーだと考えられています。

一方で、地熱発電所の性格上、立地する場所は温泉などの施設がある地域と重なることもあり、東北や九州などといった地方に集中しています。全国どこでも地熱発電が行えるかというと、そうではないのです。

地熱発電の仕組みについては、以下の記事で詳しく解説しています。

太陽熱発電

画像: 太陽熱発電

太陽熱発電は、太陽光発電とは異なり太陽の「熱エネルギー」を利用して電力を生成する方法です。主に太陽光線を鏡やレンズで集光し、集めた熱エネルギーを利用して蒸気を発生させ、地熱発電と同じようにタービンを回して発電します。

太陽光発電と違い、太陽光を一旦熱に変えてから発電するため、蓄熱システムを利用して夜間の発電が可能になるというメリットがあります。

一方で、発電のためには大規模な土地と設備を必要とし、初期投資が高いという課題があります。

参考:NEDO 再生可能エネルギー技術白書

再生可能エネルギーのメリット・課題は?

再生可能エネルギーは、まず、発電の際にCO2を排出しない(増加させない)ことが大きなメリットだとされています。CO2は、地球温暖化の原因となる温室効果ガスのひとつであり、18世紀半ばの産業革命の開始以降、温室効果ガスの濃度は急激に増加しています。それが異常気象や海面上昇といったさまざまな問題を引き起こすことが指摘されています。

次に、エネルギー源が枯渇する心配がないというメリットが挙げられます。埋蔵量が有限である化石燃料と違って、太陽の光や風といった再生可能エネルギーは常に存在するエネルギーです。私たちが、将来にわたってエネルギーを使っていくためには、エネルギー源が枯渇しないことはとても大切なポイントだといえます。

一方、再生可能エネルギーは、発電する量が自然環境に左右されてしまいます。そのため、私たちが電気を利用するタイミングに合わせて必要な分だけ発電量を確保することが難しいという課題があります。このような需要と供給のバランスを保つ難しさは、再生可能エネルギーの課題となっています。

また、発電所を設置する場所にも限りがあります。狭い国土の中では、より効率的に発電設備を設置する技術や、発電効率を高める技術を進化させることが必要になります。

再生可能エネルギーのメリット・課題については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。

再生可能エネルギーの現状

エネルギー源が枯渇しないことやCO2を排出しないといった、さまざまなメリットがある再生可能エネルギー。日本ではいま、再生可能エネルギーはどれくらい導入され、どのような取組みがなされているのでしょうか?

日本での取組み

日本は2020年10月に、2050年までにカーボンニュートラルを実現することを世界に宣言しました。翌2021年4月には、2030年の温室効果ガス排出量を2013年と比べて46%削減するという目標を発表しました。

画像: 出典:資源エネルギー庁『2020—日本が抱えているエネルギー問題(後編)』

しかし、2019年時点で、日本の発電電力量のうち再生可能エネルギーによる発電が占める割合は約18%となっています。カナダが66.3%、ドイツやイギリスといった欧州諸国の中には30%を超える国があるなど、世界と比べると日本の比率は高いとはいえない状況です。

画像: 出典:経済産業省『2030年度におけるエネルギー需給の見通し』

そこで、国は2021年10月に「第6次エネルギー基本計画」を決定し、同時に2030年の電源構成に占める再生可能エネルギーの割合なども発表しました。それによると、2030年には、再生可能エネルギーの比率を36~38%程度に引き上げることを目指すとされています。

また、再生可能エネルギーの最大限導入に向けた取組みを行うなど、意欲的な方針を示しています。

関西電力の取組み

関西電力では、再生可能エネルギーによる発電に以前から積極的に取り組んできました。たとえば、かつて「世紀の大工事」と呼ばれた黒部ダムは、日本の水力発電を代表するダムであり、いまもなお多くの人々を惹きつけています。

関連記事:【60周年記念】くろよんヒストリーを徹底解明!(前編)
関連記事:【60周年記念】くろよんヒストリーを徹底解明!(後編)

また、堺市と関西電力の共同事業である堺太陽光発電所は、全国で初めて電力会社により営業運転を開始したメガソーラーです。関西電力グループでは、地方自治体をはじめとする地域と協力しながら、太陽光発電の導入を進めています。

ほかにもバイオマス発電や洋上風力発電にも取り組み、再生可能エネルギーの普及や拡大を図っています。

再生可能エネルギーを活用して、安心で便利な生活を目指す

太陽光や風力、水力、バイオマスといったさまざまな種類がある再生可能エネルギー。発電する際にCO2を排出しない(増加させない)ため、地球温暖化の対策として役立つとされています。一方で、発電量が安定しないことなどに課題があることもわかりました。それぞれの発電方法には、メリットと課題があるので、どれか1つの発電に頼るのではなく、火力や原子力なども含めた様々な発電方法をバランス良く組み合わせることが重要です。

国は再生可能エネルギーによる発電を増やしていくという目標を掲げており、これからますます再生可能エネルギーの普及が拡大していくと考えられます。

私たちにできる第一歩は、この再生可能エネルギーについてまず「知ること」。そして、活用することで、安心で便利な生活や豊かな自然環境を次の世代へつないでいけるのです。

画像2: 【一覧表で解説】再生可能エネルギーの種類と特徴

みかりん

再生可能エネルギーは、持続可能な社会の実現に向けて、今後ますます注目されそうです。ゼロカーボン化を進める関西電力の取組みにもぜひ注目してみてください!

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