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京都御苑の東側に2021年にオープンした、国内初のゼロ・ウェイスト・スーパー「斗々屋 京都本店」。店内に並ぶ食品や日用品すべてに個包装がなく、持参した容器を使って買い物をする、量り売りを基本スタイルとした、パッケージフリーのショップです。ごみが出ないうえ、必要なものを必要な量だけ購入することができるため、無駄がなく環境にもやさしい「新しい買い物スタイル」として、注目を集めています。

※新型コロナウイルス感染症拡大防止対策に伴う要請により、臨時休業、時短営業など、掲載内容と異なる場合がございます。おでかけの際は店舗にご確認いただくことをおすすめします。

※2022年3月15日に公開した記事をアップデートしています。記事内の写真は取材当時のものです。

京都にあるごみゼロのスーパー「斗々屋」

お店を運営する株式会社斗々屋は、2005年にオーガニック食材やワインの輸入の卸事業としてスタート。
「次の世代に地球を引き継いでいくため、環境に配慮したライフスタイルを広く社会に提案したい」と、ごみを出さない量り売りのスーパーの実現に向けて取組みを始めました。

2019年、東京・代々木にモデルショップ「nue by Totoya (ニュ・バイ・トトヤ)」を開店。日本に適した量り売りのビジネスモデルや仕組みづくりの実証実験の場とし、翌年には東京・国分寺市にゼロ・ウェイスト・ショップ「nue by Totoya 国分寺」をオープンさせます。
そんな中、すべての商品が量り売りで購入できる「日本初のゼロ・ウェイスト・スーパー」として誕生したのが「斗々屋 京都本店」。

画像1: 京都にあるごみゼロのスーパー「斗々屋」

構想からわずか4年で国内初のゼロ・ウェイスト・スーパーを実現した背景には、環境問題に対して同じ志を持つパートナー企業や生産者の存在も大きいのだそう。
さらに斗々屋では「京都本店を軌道に乗せ、“量り売り”のスタイルを全国に広めていきたい」と、全国各地の小売店や飲食店が量り売り販売を導入できるように支援する取組みもスタートしています。

店頭には野菜や果物、肉や惣菜などの生鮮食品をはじめ、ナッツやパスタなどの乾物、惣菜、調味料などの食材はもちろん、洗剤などの日用品まで揃います。その数なんとおよそ700品目!

画像2: 京都にあるごみゼロのスーパー「斗々屋」

お店で扱う食材は「オーガニック(無農薬)」「フェアトレード(公平売買)」「ゼロウェイスト(ごみゼロ)」の3つを基準に選定。洗剤や化粧品も独自のサスティナビリティ基準に照らしてセレクトされています。

店舗奥のレストランで提供される料理は、フードロス削減を目指す取組みの一つです。
ショップに並んだ食材の中に賞味期限が近づいた食材があれば、惣菜やレストランの食材として使われます。日によって賞味期限が近づく食材は変わるため、固定のメニューはありません。

画像3: 京都にあるごみゼロのスーパー「斗々屋」

それでも残る場合は瓶詰め加工をして保存しているのだそうです。「小売業で一切の食品ロスを出さないことを目指している」という斗々屋ならではの仕組みです。

世界で注目されている「ゼロ・ウェイスト・ショップ」とは?

画像: 世界で注目されている「ゼロ・ウェイスト・ショップ」とは?

斗々屋のように、容器持ち込み型の量り売り店は「Bulk Shop(バルク・ショップ)」と呼ばれ、北欧や北米などの環境先進国ではすでに一般的になってきている販売スタイルです。

消費者のエコ意識が高まる中、このバルク・ショップは飛躍的に広がりをみせ、この販売スタイルは世界的なムーブメントとして人々の暮らしに定着しつつあります。
環境にいいという印象はありますが、日本ではまだまだ珍しいお店。どんな特徴があるのかをご紹介します。

個包装がないからごみを削減できる

画像: 個包装がないからごみを削減できる

レジ袋の有料化によってエコバックを取り入れている方も多いと思いますが、買い物の度に商品ごとのプラスチック容器やビニール袋のごみが出てしまうのも事実。日常で出るごみの多くは、買った商品の包装やラップ、プラスティックトレー……という方も多いのではないでしょうか。バルク・ショップを利用すると、あたりまえに私たちの生活に登場するこれらをなくすことができます。
量り売りでは、店内で借りられる容器を使ったり、自宅からタッパーなどの容器を持参したりすることで、ごみが出さないようにしています。

必要な分だけ購入=フードロスの減少につながる

画像: 必要な分だけ購入=フードロスの減少につながる

ほとんどのゼロ・ウェイスト・ショップでは量り売りでの販売スタイルが基本。少量からの購入が可能となっています。欲しい商品を使う分だけ購入できるので無駄がなく、ひとり暮らしなどそれぞれのライフスタイルに合わせた買い物ができます。食材を購入しても、使い切る前に消費期限を迎えてしまい無駄にしてしまった、という経験は誰しもあることでしょう。
食材を無駄にしないという一人ひとりの小さなアクションは、全世界で課題になっているフードロス問題の解決につながっていくと思います。

包装代がない分、値段が安い

画像: 包装代がない分、値段が安い

考えてみれば当たり前なのですが実は盲点。量り売りはお得なのです! 一般的な商品は、パッケージ代などが込みの商品代金ですが、ゼロ・ウェイスト・ショップでは「そのもの」の価格だけ。環境だけでなく実はお財布にもやさしいのです。

少量から買えるから、新しい商品を試しやすい

画像: 少量から買えるから、新しい商品を試しやすい

少量から購入することができるため、色々な商品を試すきっかけにもつながります。思いもよらない新しい出会いがあるかも! 聞いたことはあるけど食べたことがない、試してみたいという食材を買いたい人にはありがたいシステムですよね。

独自のセレクト基準によってこだわりの商品を手に入れられる

画像: 独自のセレクト基準によってこだわりの商品を手に入れられる

店に並ぶ商品のラインナップは、一般的なスーパーマーケットやコンビニエンスストアのラインナップと少し違います。ショップそれぞれが独自のセレクト基準を持っていることがほとんど。産地や農法にこだわったものを多く取り扱っていることも、魅力のひとつといえるでしょう。こだわりの商品を安心して購入することができます。ゼロ・ウェイスト・ショップは環境への配慮を宣言しているショップが多いので、販売されている商品そのものも、こだわりの商品が多いのです。

新しいスタイルとして注目を集めている「量り売り」ですが、考えてみれば、ひと昔前の日本では当たり前の光景でしたよね。大量消費の時代を経て、再び必要なものを必要な分だけ買う「量り売り」が見直されているのだといえるでしょう。

実際に量り売りを体験!

さて、実際のところ「量り売りってどう買うの? 面倒くさくないの?」と思っている方も多いはず。そこで実際にお店で買い物を体験したレポートをお届けします!

店内に入ってまず目に飛び込んできたのは、カラフルで生き生きとした野菜たち。

画像1: 実際に量り売りを体験!
画像2: 実際に量り売りを体験!

普段目にすることが多いビニール越しのきちんと並んだ野菜よりも、形がふぞろいなのに美味しそうに見えたのがとても印象的でした。「まるまるひとつは要らないなぁ」と思ってしまう大きい野菜は好きな大きさにカットしてくれるそうです。

買い物方法は想像以上にシンプル。

画像: ①商品を「専用の計量カップ」に入れ、はかりで計量

①商品を「専用の計量カップ」に入れ、はかりで計量

画像: ②タッチパネル画面で商品を選び、ラベルを印刷

②タッチパネル画面で商品を選び、ラベルを印刷

画像: ③「持ち帰る容器」に商品を詰めて、ラベルを貼る。今回は容器を持っていなかったので、150円のレンタルの瓶を利用します。

③「持ち帰る容器」に商品を詰めて、ラベルを貼る。今回は容器を持っていなかったので、150円のレンタルの瓶を利用します。

画像3: 実際に量り売りを体験!
画像: ④レジで精算

④レジで精算

画像4: 実際に量り売りを体験!

使ってみて驚いたのは、計量した商品が自動的にタッチパネルに表示されること。数多くのボタンから、自分が買ったもののボタンを探さないといけないという手間が無いうえ、間違えにくいシステムになっています。これは、商品の容器に付けられたモーションセンサーがレバーの上下や蓋の開閉を感知し、近くの秤(はかり)に商品情報を伝達するという仕組み。

このような最先端の機械システムを導入しているので、スムーズに買い物ができるようになっています。わからないことがあれば、スタッフの方が丁寧に教えてくれるので安心!

画像5: 実際に量り売りを体験!

店内には、繰り返し使用できるエコな容器を販売しているほか、デポジット制のレンタル容器も用意してあるので、容器を持参していない日でも大丈夫。ガラス瓶なら150円、ステンレス製のボックスなら500円で借りることができ、次回来店の際に容器を返却すれば、お金は返ってきます。野菜も新聞紙に巻いて持ち帰り可能なので、気軽に立ち寄れます。

ショーケースに並ぶ「キャロットラペ」や「卯の花」「ポテトグラタン」などの種類豊富な惣菜も人気。

画像6: 実際に量り売りを体験!

看板商品の「いなり寿司」は、酢飯に自然栽培の白米・玄米・黒米・そばの実・レンズ豆がブレンドされていて、味付けはいたってシンプル。

画像7: 実際に量り売りを体験!

一度食べるとやみつきになる美味しさです。

画像8: 実際に量り売りを体験!

容器を持っていない人のために包んでもらえる有料の「竹皮」は、通気性と保湿性が抜群で食品の長時間保存に優れたアイテム。しかもこの竹皮、冷凍も電子レンジでの加熱もOKなんだとか! 知りませんでした……!
そんな「生活に気軽に取り入れられるエコな知識」を、買い物をしながら教えてもらえるのも、嬉しいポイントでした。

「斗々屋」を訪れる人はどんな人?

斗々屋を訪れる人は、今はまだ「どんなお店なのか」と初めて来店し、ナッツやお菓子類を買う人が多いそう。また、オーガニックやエコへの意識が強い海外の方の姿も多く見られます。

画像1: 「斗々屋」を訪れる人はどんな人?

そして日常的に使う調味料や野菜を購入するリピーターも徐々に増えてきたといいます。

画像2: 「斗々屋」を訪れる人はどんな人?

自宅からタッパーを持参して定期的に通っているという女性は、「一度お店を訪れてから、多くの種類の商品を少しずつ試すのが楽しくてハマってしまった」そう。かぼちゃも半分にカットしてもらっている常連さんでした。

画像3: 「斗々屋」を訪れる人はどんな人?

斗々屋に来るまで聞いたこともなかった「大豆ミート」が一番のお気に入りで、今では常備するようになったのだとか。今日は初めて「はちみつ梅干し」を買ってみて、自宅で試すのが楽しみなのだと話してくれました。

画像4: 「斗々屋」を訪れる人はどんな人?

ほかにも、家族でお店の惣菜のファンになり、頻繁に購入するリピーターも。おいしさはもちろん、何より買い物の後、家に帰ってからも、ごみが出ないことに気持ちの良さを感じているそうです。

出来ることから始めたい、SDGs

画像: 出来ることから始めたい、SDGs

持続可能な社会を目指すための17の目標「SDGs」。一人ひとりが意識して行動することが、目標の達成に近づきます。そう聞くとなんとも固く考えてしまいますが、斗々屋から広がる「ごみの出ない買い物」のように、無理なく楽しみながら生活の一部に取り入れることで、環境にやさしいライフスタイルにつながっていくはず。みなさんも、今日から何か一つ始めてみませんか。

スポットゼロ・ウェイスト・スーパー『斗々屋』
住所京都府京都市上京区河原町通丸太町上ル出水町252番地 大澤事務所ビル1階
開館時間スーパーマーケット 10:00~20:00
カフェ 10:00~16:00
レストラン 18:00~23:00
定休日毎月最終水曜日
電話番号075-221-8282
Webhttps://www.totoya-zerowaste.com
Instagramhttps://www.instagram.com/totoya_kyoto
※営業時間などの最新情報は、公式Instagramをご参照ください
画像: 京都の量り売りスーパー「斗々屋」。注目のゼロ・ウェイスト・ショップでごみゼロの買い物を

こうちゃん

地球にもお財布にもやさしいのが嬉しいポイント。パッケージフリーでなんとなく見た目もおいしそうでした!

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